マーベラスS

King Of Western-Swing!!
歌と食と酒、それに声のページ。

日本酒応援しなきゃ

2010-02-23 02:17:21 | 

ひと昔前、3000ほどもあった酒蔵が、今1500ほどになっている。早晩1000を切るのではないかとの説。阪神大震災の痛手から廃業した灘御影の蔵も少なくない上に、焼酎に食われ、ワインにやられ、売れ行き不振・後継者不足・杜氏の高齢化・・・まさに存亡の危機。フランスや米国では日本食ブームも手伝って、さかんに日本酒が飲まれているというのに、日本人は鈍感というか冷淡。いつまでも酒臭いオッサンのイメージが付いて回るらしい。日本人よ、日本酒を飲みたまえ。

てなことで、ボヤきをまくらに某日、日本酒の会に行って来た。
今回のテーマは「熟成」。寝かせていた日本酒を飲んでみようという会。



静岡の「磯自慢」。かつて東京で知ったが、なかなか関西では見かけることが少なかったいい酒。同じ磯自慢の純米吟醸だが、片方は97年製。片や09年製。双方共に火入れはしていない生酒。ひなびた漁港にある蔵だが、オールステンレスにするなど酒造りに対する情熱は並々ならぬものがある。

さすがに12年冷蔵庫で寝ていただけのことはある。凝縮感があり、アルコールの角がとれ、厚み深みを感じる。09年製はいい酒ではあってもロリコン、薄っぺらい感じがする。この固さが時間と共にとれて行くという。



主宰者『遊山』安田さんは利き酒師で、ソムリエでもある。
新聞紙を開けて取り出したのは、愛知の「義侠」。
極道が喜びそうなブランドだ。
96年製だから13年たつ。特A山田錦、手植え、稲掛け、天日干し。熟成感、米のうまみをしみじみ感じる。



仙台の「綿屋」は美山錦55%精白。
さわやかな香りと適度な酸、後味にキレのあるきれいな酒である。水で口を洗いながら味を確かめる。
プロのようによう吐き出さんので、当然全部飲む。




秋田の純米吟醸「爛漫」。12年もの。日に当てないようにして冷蔵庫の片隅に大人しく置いておくと、(家庭ではなかなかそんなスペースなどないが)まったく劣化していないことに驚く。
木酛づくり。最初は美味いが、コシがなくてすっとフェイドアウトする。もうちょい余韻が欲しい。




ユッケのエゴマ包み、蒸し豚・コチュジャン葱、ハツ刺身



赤カブ漬物、犬鳴ポーク・牛蒡煮、冷奴・・・
こういうのをつまみながら。肉と日本酒を合わせるというのはなかなか経験なく、さすが安っさん、肉のプロです。

もういけません、ぼちぼち「美味けりゃええやん」的な気分に
なってきており。



見事な赤身は、モモの一部ラムシン。



鍋はテッチャン鍋。美味しい脂がついた小腸、カキノキダケというキノコが珍しい。



主宰者自ら焼いていただきます。



こんがりと周囲を焼き固め、休ませ、中がミディアムレアになったところで・・・



切り分けていただきます



肉と日本酒、悪いはずはありません。


コテッチャン、脂が勝負なだけに新鮮さがモノをいうのはいうまでもありません。



本醸造の「雪中梅」14年もの。これは燗で。
ストレートに美味いです。アルコール添加だからといって、目の敵にすることはないでしょう。
ほとんどひやで頂きましたが、熟成酒は温度帯を変えることで個性がうんとちがってくるのが、また面白いところ。
あとは3カ月単位で味が変化してくるものだそう。

もう少し収納しやすかったら、日本酒人気は保たれたのかもしれません。家庭ではたいがい「ジャマになる!」と日曜のオトウサンのように扱われてしまいます。

日本酒の会はおひらきとなりましたが、もう少し食い足りないので、階下へ降りて、ホルモンでもつまもうということに。



タレを含ませながら焼く、ウルテ。バカうま。



カルビとロースでしたかな。



タンスモーク・・・だったか。



シメに一口だけ所望したカレーライス。これが腹いっぱいなのに止まらぬ美味さ。さすが、松竹座裏で「クミン」というカレー&ワインの店をやってるだけのことはある。同行のH氏と半分ずつしてしまいました。



         焼肉酒亭 遊山  大阪市生野区巽東2




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