仁和寺のかえり。阪急でいうと「西院(さいいん)」。京都の人は「さいん」と呼び、嵐電ではただ「さい」とよぶ、不思議な街。ことに今までタイムスリップしていたので、現実とのギャップがあった。裏道に電気温泉という風呂屋の看板を発見。
ってわけで、西院の名店。
御室辺りを闊歩した、カツドウヤに乾杯としよう。
まだ日は高い。やっぱりこれや。
やはり大根から。だしの具合がよく判る。五味はチビ太風に五種類の味を重ねたもの。
湯葉は汁物に仕立てる。青柚子。おでんのだしは万能。
出し巻きもおでんだしを使う。
豚ばら。ここには牛すじがない。丁寧に下拵えされ、脂の嫌味は皆無。
ハラハラ崩れていく。
ポテトサラダ。ここの亡き主人の実家は京都最古のバー。兄弟はみなバー経営の中、へそ曲がりの彼だけはおでん屋をしたといふ。そんなバー出身の矜持がここに。
月に3日間だけ炊くというかやくご飯。少しずつ皆さんに、と
これはサービス品。
主人中川誠治。母親も健在。丁寧な仕事、ピシッとした美意識が実にしびれる。静かに酔えて心地よい酒場だ。
五合(はんじょう) 西院西へ二筋入ル
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