誕生日が毎年大寒にあたるので、家に閉じ籠る日が多い。今年も厳し寒さの中で81歳を
迎えた。ここしばらく庭に降りることがなく気付かなかったが、今朝出てみたら早やボタンの新芽
が動き出していた。今日は立春。耐え忍ぶしかない冬を経るからこそ春の到来が待ち遠しく、気持
も前向きになってくる。
昨日の湯ノ丸スキー場は小諸辺りから見上げると厚い雲の中で天候が危ぶまれた。小諸ICから現地
に電話で確認すると寒いけど晴れてますよ、との答え。雲を下に見るような状況。薄雲が太陽光を
弱めているが、ゲレンデの状態はベストで視界も良い。ガスがかかると斜面の凹凸がはっきりしな
いで年寄には怖い。東京都の中学校のスキー教室とぶつかり結構混んでいた。正味1時間半10回
緩斜面を楽しんで終了とする。
いつもなら一目散に家を目指すのだが。今回は国道18号線と縫うように並行する旧北國街道を軽井
沢まで走る。地元の方々しか普段は走っていない静かな旧道は少なくなったとはいえ木材をふんだん
に使用した旧家が結構残っている。もう少しで読了する「夜明け前」の馬籠宿の印象とだぶる。主人
公半蔵が江戸との往復にこの家の前も通過し、あるいはお茶でも飲んで一休みしたかと思うと150
年前にスリップしたような懐かしさを感じる。
ここは信濃追分借宿の土屋家。街道名は北國街道から中山道に変わる。軽井沢宿と御代田宿の間なの
であいの宿と呼ばれていたようだ。あいの宿には本陣や脇本陣はなく宿屋もない。車をゆっくり走ら
せながら通過した街道筋の部落は芝生田、小諸、平原、馬瀬口、御代田、追分といった町や集落。小
諸は母方の祖母が生まれ育った街。そして島崎藤村とも縁のある街。氏の作品の中に世話好きな仕立
て屋として登場する町人の娘。
これらの部落が登場する「破戒」を今の本が終わったら読んでみよう。
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