まさに、賛否両論の感じである。反対の意見は、現状破壊のニオイをかぎとり、最悪、生存条件にも関わる心配をしている。
一方の賛成派は、外国との競争により、進歩を計るんだ、ぐらいの意気込みを感じる。よくいえば、楽観的、積極的だが、その裏に、従属の感があるのも否めない。
見え隠れするのは、アメリカの「たくらみ」である。ルールを開示せず、入るときまれば、今までに決まったルールは変えられない、とか、抜けられないとか、普通は考えられないような理屈である。
なんで開示できないかといえば、明らかにすることが、自分にとって、有利ではないと考えていることはあきらかであり、いくら理不尽でも、それに身をまかせるということだから、こんな約束をするのは、どうにでもしてくれという話であって、通常、こういうのは「交渉」とは言わない。
君子危うきに近寄らずである。ヘンテコなルールをつくりだすのは、欧米の得意とするところである。かれらの価値観に、目をつむって飛び込むしかない、とするのは先の大戦の敗戦によるものだとすれば、なんとも痛ましい。