借りたものは、返さなくてはならない。国は、国債を出すか、税金でとりあげたりして、現金を手にする。国が紙幣を印刷することが、自由にできるのであれば、国債なんぞ出す必要がない。
ただそれでは、流通貨幣の価値は、どんどん下落し、そんなものを誰も信用しなくなる。従って、借金なら借金として借りなければ、金を使うことはできない。
日本の場合は、借金の大部分を、国民から国が借りていることになるから、国が借金をなくすためには、国民からの借金を棒引きにしてもらうことを考える。となれば、国民の持っている貨幣価値を奪えばいい。それで、紙幣を刷りまくれということなのだろう。あるいは、税金で取り上げる。税金は、タダでとれるのだから、一番安上がりである。
貨幣価値が下落すれば、金を持っていても、必要な品は、手に入れることができなくなる。大事なのは、食べるものであり、着るものであり、住むところである。
品物の値段が低下すれば、現金を持っているものは、困ることがない。品物の値段が高騰すれば、金をもっているだけでは、生きてはいけないことになる。
デフレ状態で困るのは、品物を作っても、売れないから値段を下げるしかない。賃金も切り下げざるを得ない。賃金を切り下げられると、モノを買うことができないから、世の中、悪循環に陥るというわけだ。
だが、ある程度、金があり、そこそこ生活ができるとなれば、デフレ状態であっても困らない。むしろ、生活しやすいといえる。
借金だらけで、贅沢しまくっている「国」が自らの醜い姿をさらしているのは、自らはじるべきものである。
一方では、株式の売買をするだけで、儲かったなどというのは、生産とは関係ない話であり、それで、大富豪が生まれるというのは、まさに、異常な仕組みである。こういう儲けには、多大な税金をかけるべきである。そうすれば、国の借金も減る。