世の中、あちこちで進歩しているのだという実感を体験した。古い家を、リフォームすることとなったのだが、そのプランを検討するなかで、また、業者の人と接触する機会も持つなかで、具体的にキッチン、風呂、壁、天井、照明等々、細部にわたって、知識を得、さまざまに世の中の現状を知ることとなった。
世の中進歩している。いつのまにか、時代に取り残されていた感じがする。不便を不便とも思わないできたが、世間は、便利になっているのである。そのかわり、貯金は減る。だけど、それは、資産にかわるということだね、と妻はいう。
簿記の仕分けを思い出した。そうだ、と言いながら、なるほどと納得した。単なる浪費ではないのである。金で持っていても、それは、直接生活の質に影響しないが、住める家という形になって、そこへ住むとなれば、有用な資産であり、使用価値がふえる。あたりまえのことが、実感できていなかった。
そして、やはり、人間は、一人では生きられず、交わりのなかで、成長し、生きがいもうまれるのだ。仕事を通じて、生まれる関係の素晴らしさである。お金は使ってこそ始めて生きる、とも思った。そんなことを、今回のことで学んだ。人間は、やはり動かなければいけない。