ブラッドピットが出る映画ということで、協議成立、みることになった。すこし哲学的な雰囲気があるが、西洋の現代におけるいきづまりの状況もみえてくる。
冗長ともみえるストーリー展開は、息をもつかせずという具合ではなく、静かな音楽がながれるので、安心していると、どこまでいくかわからない不安感に襲われる場面もある。
だれにも思い当たる風景、状況もみえたりする。人生について、キリスト教だけしか眼中にない西洋の限界をみせられると、哲学的に、もっと深いものがほしくなる。それもこの映画の効能だろう。
宇宙、火山、生命の誕生・・・をとりあげるのなら、人類の歴史、とりわけ西洋がしてきたことにふれていないこと、対人間観が世俗か、そうでないか、の二分的な見方にとどまっていること、世俗のなかに、モラルの高い生き方の可能性など問題になっていないのは相当にさびしい。
家族関係にしぼった人間関係が、描かれているが、突っ込みどころがたくさんあって、みてよかったということになる。「そう考えているのですね。」という具合。