空をみながら

 地球規模、宇宙規模で考える。死角のない視野の獲得。憲法9条を守ろう。平和のための最高の武器だと思う。

ツリー オブ ライフをみる

2011年08月19日 16時02分56秒 | 思考試行

ブラッドピットが出る映画ということで、協議成立、みることになった。すこし哲学的な雰囲気があるが、西洋の現代におけるいきづまりの状況もみえてくる。

冗長ともみえるストーリー展開は、息をもつかせずという具合ではなく、静かな音楽がながれるので、安心していると、どこまでいくかわからない不安感に襲われる場面もある。

だれにも思い当たる風景、状況もみえたりする。人生について、キリスト教だけしか眼中にない西洋の限界をみせられると、哲学的に、もっと深いものがほしくなる。それもこの映画の効能だろう。

宇宙、火山、生命の誕生・・・をとりあげるのなら、人類の歴史、とりわけ西洋がしてきたことにふれていないこと、対人間観が世俗か、そうでないか、の二分的な見方にとどまっていること、世俗のなかに、モラルの高い生き方の可能性など問題になっていないのは相当にさびしい。

家族関係にしぼった人間関係が、描かれているが、突っ込みどころがたくさんあって、みてよかったということになる。「そう考えているのですね。」という具合。


「人間の条件」の梶は普通の人

2011年08月19日 08時56分17秒 | 思考試行

昨日で、第4部まできた。原作を読んでいるのだが、詳細は覚えていないし、ストーリーも定かではない。こういうのは、読んだとはいえないのだが、それでも、雰囲気は覚えていて、「知っている」感じがある。

さすがに、映画のかたちでみると、大枠のことはよくわかるし、セリフの意味もとらえることはできる。戦時下の状況で、「普通の人」として、生きるとはどういうことか、まさに「人間の条件」が検討される。

過酷極まる状況に陥らざるをえない世界、説得力のある描写、日本はかつてこうだったという事実が展開する。

戦争の悲惨さばかりでなく、国としての状況がよく示される。戦争中、果たして梶のような人物がいたのかどうかは、解らないが、父親の戦争中の話をきいた限りでは、不可能と思われる。そこが映画である。

内務班の初年兵教育については、よく聞かされた。ビンタをとったり、とられたりの話。それでも、戦友会には、欠かさず参加していた。戦争に好んで行くものはいないだろうが、「人間を鍛えるには・・・」という、よくきくセリフがときどき出ていたのは事実である。

どこか、刹那的な考え方が身に染み付いていた。継続的な考え方をしない。赤紙一枚で、どこへでも引っ張られるという事実がもたらす残酷さに対応する考え方であったのかもしれない。