直木賞授賞作品がオール読物に出ているので、散歩に行ったときに買い求めた。よくみると抄録とあり、なんと全文が掲載されていない。芥川賞の場合は、全部のっているのでこちらもそうだと思い込んでいた。
さすがに直木賞の場合は、実績のある作家が対象だから、思えば当然なのだが、オール読物は、ほとんど買わないので、知らなかったのである。
で、読んでみて面白い。早速、今日出かけるので、帰りにも買おうと思っている。
オール読物も決して無駄ではなかった。他の小説や随筆も、読み応えがあって、ついつい夜更かしをしてしまった。読書の楽しみが、出てきた。前後するが、選評とか授賞作家池井戸潤氏と東野圭吾氏との対談は本当に面白い。これは、雑誌ならばこそである。充分元をとった感があった。
曽野綾子氏の「夕食までの幸せ」もいい。もう80歳になられたそうだが、勉強になる。彼女は、キリスト教の信仰を持っているというが、如何にも、そうであるという感じがない。そこの本音の話はしないで、悪ぶっているところが、信者であることの表現なのかなと思った。
しかし、活動の拠点に教会が出てくるし、生活と深く関わっていることは間違いない。信仰者の生き方のサンプルであると思った。キリスト教と縁のない小生のようなものでも、違和感を感じない人である。