昨日で、第4部まできた。原作を読んでいるのだが、詳細は覚えていないし、ストーリーも定かではない。こういうのは、読んだとはいえないのだが、それでも、雰囲気は覚えていて、「知っている」感じがある。
さすがに、映画のかたちでみると、大枠のことはよくわかるし、セリフの意味もとらえることはできる。戦時下の状況で、「普通の人」として、生きるとはどういうことか、まさに「人間の条件」が検討される。
過酷極まる状況に陥らざるをえない世界、説得力のある描写、日本はかつてこうだったという事実が展開する。
戦争の悲惨さばかりでなく、国としての状況がよく示される。戦争中、果たして梶のような人物がいたのかどうかは、解らないが、父親の戦争中の話をきいた限りでは、不可能と思われる。そこが映画である。
内務班の初年兵教育については、よく聞かされた。ビンタをとったり、とられたりの話。それでも、戦友会には、欠かさず参加していた。戦争に好んで行くものはいないだろうが、「人間を鍛えるには・・・」という、よくきくセリフがときどき出ていたのは事実である。
どこか、刹那的な考え方が身に染み付いていた。継続的な考え方をしない。赤紙一枚で、どこへでも引っ張られるという事実がもたらす残酷さに対応する考え方であったのかもしれない。
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