戦争をめぐって、あまりに有名な作品である。BSで連続して午後9時から連夜にわたって、放送されている。今日は第二部激怒編。
日本の憲兵のひどさ、過酷な現場監督、ここでもずるく立ち回る人間がいる。そして、自己中心の人間がいる。労務担当の梶は、意識して、というか性格としてというか、常に、人間として仕事をしようとする。そのために、主人公梶は人間たらんとして苦悩する。
「人間の条件」は、作品として、今の世にも意味がある。このなかで描かれる人間模様は、、極限の過酷な状況が、次から次へと続く。それでも、そのなかで「人間には人間の仲間がいる。」と希望が語られる。
新婚夫婦の愛、憲兵隊から送り込まれた捕虜工人と中国人娼婦との恋愛、中国人でありながら、日本人に敵意を持たないように教育された青年と梶との心の交流。
昔、五味川純平さんの原作は読んだ記憶があるが、例によって、記憶は定かではなく、新鮮なものである。記憶力のないのも、こうなると「すばらしい」ともいえる。結末もどうなるのか、まったく覚えていない。こうなると、全部見るよりほかない。これは、人間としてチャントみておきたいと思う。
今の日本の政治状況をみても「人間の条件」は、とても新しい。まだまだ、この作品の主張は必要である。とりわけ、自民党の諸君には、是非みてもらいたい。ネジレのなかで、どうするのが人間的なのか、是非考えてもらいたい。