(原題:The Boat that Rocked)
----パイレーツ・ロック?
海賊の時代とロックって、どう結び付くの?
「いや、これは海賊は海賊でも海賊放送という意味。
先に言っちゃうけど、この映画は今月のぼくの一押し。
というよりも、今年の洋画ベスト5には必ず入ってくる作品だね」
----あらら。じゃあ、また泣ける映画ってヤツ。
「(汗)いやいや、そうじゃないんだ。
これは文句なしに楽しい映画。
大げさに言えば、唯一無二。もちろんぼくにとってだけどね。
舞台は1966年のロンドン。
その頃のイギリスではロックは日陰の身。
民法のラジオ局はまだ存在していなく、
公営のBBCラジオで一日に流されるポピュラー・ミュージックは
わずか45分に制限されていた。
そんな中、海の上から24時間ロックを流し続けるゴキゲンな局があったってわけ」
----へぇ~っ。それってほんとのことニャの?
「うん。ここまではね。
さて、この実話を基に、
それこそゴキゲンな映画を撮りあげたのは
あの傑作『ラブ・アクチュアリー』を手掛けたリチャード・カーティス。
おそらく彼自身が、そうとうに楽しみながら作ったとしか思えないほどに、
映画全編にわたって、あの時代、
スウィンギング・ロンドンへの愛が満ち溢れている。
フォーンは、スウィンギング・ロンドンと聞いて思い出す映画は何がある?」
----リチャード・レスター監督の『ナック』かニャあ。
それとか、同じレスター監督のがビートルズ映画とか…。
「おっ。いいところを突いてきたね。
ところが同じ、リチャードでもこちらのリチャード、
リチャード・カーティスは、
ブリティッシュ・ロックを中心に50曲以上ものヒット曲を散りばめつつも、
ビートルズは一曲も使用していない。
おそらく権利の問題という大人の事情があったんだろうけども、
これは英連邦王国ニュージーランド生まれ、
オックスフォードで学生生活を送ったカーティスのささやかな意地。
アメリカからイギリスにわたって
スウィンギング・ロンドンの映画を活写したレスターへの対抗意識。
こう取ると、よりオモシロい」
----それはまた大胆な推理だニャあ。
でも、音楽を散りばめて時代を再現しただけじゃ
映画にはならないのでは?
「もちろん。
でも、物語のほうもよく練られている。
高校を退学になった18歳の若者カール(トム・スターリッツ)が、
構成を望む母親の差し金でこの船に送り込まれたところから映画はスタート。
ところがそこは型破りなDJが8人。
時代はラブ&ピースにフリーセックス。
ファンの女の子たちも次々と乗り込んでくるわで、
カールは一挙に大人の世界を覗き見てしまうってわけ」
----それじゃあ、ちっとも更生にはならないよ(笑)。
「そこにも、時代ならではの理由が…。
カールの母親もぶっ飛んでいて、実はそのDJのひとりが、
カールの父親だったことが分かってくるという仕組み。
さあ、それはだれかという推理。
そして、DJたちの私闘」
----DJたち、仲が悪いの?
外は海でしょ。
船の上じゃあ、問題が大きくなりそう。
「まあ、女をめぐってのいざこざもあれば、
それぞれ自分がNo.1だという意地の張り合いもある。
それが頂点に達するのが
ロックと自由を愛するアメリカ人DJザ・カウント(フィリップ・シーモア・ホフマン)と
アメリカ帰りの伝説のDJギャビン(リス・エヴァンス)による船上の果たし合い。
マストをどちらが高く登れるか、上へ上へ。
ここで流れるのがエンニオ・モリコーネ『夕陽のガンマン』)。
もう、最高だね。
このシーンのフィリップ・シーモア・ホフマンの楽しそうなことと言ったら、
他ではちょっと見られない表情。
そして、このラジオ局のオーナー、クエンティンを演じるのがビル・ナイ。
彼は、『ラブ・アクチュアリー』はもとより、
その名も『スティル・クレイジー』で、
やはり元ロッカーを演じている。
あとは、皮肉屋だけど面倒見のいいDJデイヴにニック・フロスト」
----ケネス・ブラナーも出ているよね(笑)。
彼はスーツを着ているみたいだけど…。
「彼が演じているのは政府の大臣ドルマンディ。
後半は、この政府と海賊DJたちの対決が物語の軸となっていくんだ。
クライマックスは『タイタニック』…。
あっ、ちょっと言い過ぎたかな」
----もう。調子に乗りすぎ。
気持ちはわかるけど。(笑)
(byえいwithフォーン)
フォーンの一言「船に乗ってロック三昧。フォーンもやりたいニャ」
くどいけど、これはお勧めだ度
お花屋さん ブーケ、アレンジメントetc…
人気blogランキングもよろしく
☆「CINEMA INDEX」☆「ラムの大通り」タイトル索引
(他のタイトルはこちらをクリック→)
※画像はフランス版ポスター。
----パイレーツ・ロック?
海賊の時代とロックって、どう結び付くの?
「いや、これは海賊は海賊でも海賊放送という意味。
先に言っちゃうけど、この映画は今月のぼくの一押し。
というよりも、今年の洋画ベスト5には必ず入ってくる作品だね」
----あらら。じゃあ、また泣ける映画ってヤツ。
「(汗)いやいや、そうじゃないんだ。
これは文句なしに楽しい映画。
大げさに言えば、唯一無二。もちろんぼくにとってだけどね。
舞台は1966年のロンドン。
その頃のイギリスではロックは日陰の身。
民法のラジオ局はまだ存在していなく、
公営のBBCラジオで一日に流されるポピュラー・ミュージックは
わずか45分に制限されていた。
そんな中、海の上から24時間ロックを流し続けるゴキゲンな局があったってわけ」
----へぇ~っ。それってほんとのことニャの?
「うん。ここまではね。
さて、この実話を基に、
それこそゴキゲンな映画を撮りあげたのは
あの傑作『ラブ・アクチュアリー』を手掛けたリチャード・カーティス。
おそらく彼自身が、そうとうに楽しみながら作ったとしか思えないほどに、
映画全編にわたって、あの時代、
スウィンギング・ロンドンへの愛が満ち溢れている。
フォーンは、スウィンギング・ロンドンと聞いて思い出す映画は何がある?」
----リチャード・レスター監督の『ナック』かニャあ。
それとか、同じレスター監督のがビートルズ映画とか…。
「おっ。いいところを突いてきたね。
ところが同じ、リチャードでもこちらのリチャード、
リチャード・カーティスは、
ブリティッシュ・ロックを中心に50曲以上ものヒット曲を散りばめつつも、
ビートルズは一曲も使用していない。
おそらく権利の問題という大人の事情があったんだろうけども、
これは英連邦王国ニュージーランド生まれ、
オックスフォードで学生生活を送ったカーティスのささやかな意地。
アメリカからイギリスにわたって
スウィンギング・ロンドンの映画を活写したレスターへの対抗意識。
こう取ると、よりオモシロい」
----それはまた大胆な推理だニャあ。
でも、音楽を散りばめて時代を再現しただけじゃ
映画にはならないのでは?
「もちろん。
でも、物語のほうもよく練られている。
高校を退学になった18歳の若者カール(トム・スターリッツ)が、
構成を望む母親の差し金でこの船に送り込まれたところから映画はスタート。
ところがそこは型破りなDJが8人。
時代はラブ&ピースにフリーセックス。
ファンの女の子たちも次々と乗り込んでくるわで、
カールは一挙に大人の世界を覗き見てしまうってわけ」
----それじゃあ、ちっとも更生にはならないよ(笑)。
「そこにも、時代ならではの理由が…。
カールの母親もぶっ飛んでいて、実はそのDJのひとりが、
カールの父親だったことが分かってくるという仕組み。
さあ、それはだれかという推理。
そして、DJたちの私闘」
----DJたち、仲が悪いの?
外は海でしょ。
船の上じゃあ、問題が大きくなりそう。
「まあ、女をめぐってのいざこざもあれば、
それぞれ自分がNo.1だという意地の張り合いもある。
それが頂点に達するのが
ロックと自由を愛するアメリカ人DJザ・カウント(フィリップ・シーモア・ホフマン)と
アメリカ帰りの伝説のDJギャビン(リス・エヴァンス)による船上の果たし合い。
マストをどちらが高く登れるか、上へ上へ。
ここで流れるのがエンニオ・モリコーネ『夕陽のガンマン』)。
もう、最高だね。
このシーンのフィリップ・シーモア・ホフマンの楽しそうなことと言ったら、
他ではちょっと見られない表情。
そして、このラジオ局のオーナー、クエンティンを演じるのがビル・ナイ。
彼は、『ラブ・アクチュアリー』はもとより、
その名も『スティル・クレイジー』で、
やはり元ロッカーを演じている。
あとは、皮肉屋だけど面倒見のいいDJデイヴにニック・フロスト」
----ケネス・ブラナーも出ているよね(笑)。
彼はスーツを着ているみたいだけど…。
「彼が演じているのは政府の大臣ドルマンディ。
後半は、この政府と海賊DJたちの対決が物語の軸となっていくんだ。
クライマックスは『タイタニック』…。
あっ、ちょっと言い過ぎたかな」
----もう。調子に乗りすぎ。
気持ちはわかるけど。(笑)
(byえいwithフォーン)
フォーンの一言「船に乗ってロック三昧。フォーンもやりたいニャ」
くどいけど、これはお勧めだ度
お花屋さん ブーケ、アレンジメントetc…
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※画像はフランス版ポスター。
当時、そういう言葉が日本でも使われていたかどうかは
記憶に定かではないのですが、
その時代を描いた『オースティン・パワーズ』が公開されたときには、
もう根づいていました。
なんだか、イメージにピッタリの言葉という気がしませんか?
あの当時をスウィンギング・ロンドンと呼ぶのですね、知りませんでした。私にとってミニスカートにロックにツイッギー、素敵な一時代でした。
ビル・ナイの人気高いですね。
ああいう美形でもなく(失礼)
若くもない人が人気が出るのはうれしいです。
これからもよろしくお願いいたします。
面白かったです。
俳優はみんないいですが、オーナー役のビル・ナイが良かったです。
ムチャクチャな人ばかりが出ている映画っていうことですね。
まさに破天荒。
いいですよね。こういうの。
こんな脚本とキャスティング、まさに唯一無二ですよね!
ビル・ナイ、いいですよね。
『THIS IS IT』、そういえばアップしていませんでした。
ただ、あの映画の場合、
ぼくはマイケルのファンというわけでもないから、
書きにくいなあ。
いや~ビル・ナイがあんなにカッコ良いとは!
ダンスシーンもっとみたかったよぉ~…。
大好きなレッツダンスがラストで聴けるとは思ってなくてニマ~。
…ただし、コレ80年代のはずなんだけど(笑)
へ~っ。ビル・ナイ60歳ですか。
彼は、年取ってから、日本でも名が売れてきましたよね。
しかも、この手のロック映画には欠かせなくなってきた。
シーモア・ホフマンが、マストの上で怖そうに、
でも行かなくては…と困っちゃっている姿が
なんともキュート。
おおっ。サントラ購入されましたか。
全曲入っているのかな?
「青い影」とか「エンド・オブ・ザ・ワールド」とか「サテンの夜」まで。
う~ん。食指が動くなあ。
反逆精神とロックは切っても切り離せない。
そこが根底にあるのがいいですよね。
最近、お姿を見ないと思ったら、
なんと帰国されていたうえに、
ブログもお休み中。
公私ともにお忙しいとか…。
無理なさらないでください。
(でも、忙しいというのはうらやましい)
さて、そんな中、コメントしていただいたこの作品。
どの程度のヒットをしているのか、
でも、ご覧になった方はほとんどの方が満足されている様子。
映画館を笑顔で出てくる映画ですよね。
お久しぶりです。
この映画、予感はあったのですが、
それをはるかに超える楽しさでした。
そうか、4つ星は久しぶりかも。
『ラブ・アクチュアリー』といい、
この監督は音楽の使い方が上手いですね。
何てファンキーな奴らなんでしょう。ビル・ナイなんてアレで還暦ですよ。一見飛んでるファッションをピシッと着こなすあたりが流石なんですよねぇ。フィリップもとことんカッコいいし。普段はパンフやサントラはまず買わないんですが、終わった瞬間買っちゃいました。(笑)
期待以上に楽しかったです。
何よりも、音楽がいいなぁ~
そしてお国柄というか、お偉方イメージはガチガチですけど
国民自身は自由と音楽を愛してやまない(笑)
おさえこまれれば、抑え込まれるほど反骨精神は旺盛♪
俳優陣もいい塩梅に配置されていました。
パイレーツ最高♪サントラ勢いで購入しちゃいました(笑)
DVDも購入予定リストに加わりました。
ちょいと時代と音楽がずれているのが気になって仕方がないのですが、ロックへの愛で許したいと思います。「夕陽のガンマン」はほんと、最高でしたね~
私もこの映画すっごく楽しめました♪
なんと言っても流れる音楽が好きだったのですが(もちろん全曲知っているわけではありませんがσ(^◇^;))ストーリーもよくできて
いましたよね(^_-)-☆DJそれぞれのエピも
可笑しかったですしぃ^^
ラブアクも大好きな作品なんですが、この作品も大好きです♪
えいさんのお薦めど4つって久々に観たような・・・私も今年のベスト5には、絶対に入る
作品です(^_-)-☆
ベスト1ときましたか。
音楽をご存じなくて、
そこまで楽しめたということは、
やはり「映画」としてのできが優れているのでしょうね。
ぼくも今年の「楽しさ」ナンバー1です。
(ノスタルジーも入っているけど…)
はい。絶対に無人島に連れていっちゃいます。でも楽しすぎて、かえってさみしさが襲ってくるかも。
周りは海だし…。
マスト上の対決、もう最高でした。
ってぐらい好きでした~♪
当時の音楽はまだ生まれてない世代なのもあって
全然思い入れもなければ、知らない曲のオンパレード
なワケなのですが、めっちゃノリノリで楽しめましたよ~♪
えいさんもこれランキング上位間違い無し!?
わたしも気に入っちゃった
ビルナイもいいし、リスエヴァンス好きなんで、カッコ良かったです~
知恵比べってほどじゃないけど、
ささやかなバトルはありましたね。
そのあたりは、コメディ・タッチで、
むしろ、
海賊放送局の中の人間模様が中心。
ぼくはあの時代に思い入れがあるので、
これはこれで嬉しかったです。
なるほどビル・ナイ=監督の現在の視点。
あの年齢で、ああいう音楽に理解があるというのは、
いいですよね。
ぼくなんて、いまの音楽付いていけないです。(汗)
じつは政府対海賊ラジオ局の知恵比べみたいなものを
期待していましたがそれとは違いますね。
ビル・ナイみないな人は本当にいたのでしょうか
やけに音楽に理解があるので、あれは監督が現在の視点ではめこんだ
キャラクターではないかと思っています。
ある意味、いい時代だったんでしょうね。
もっとも、なにごとも、
黎明期というのは
光り輝いて見えるものですが…。
今日(昨日)この映画の予告編を観ました。とっても面白そうで、ぜひ観たいと思ったところです。そんな放送局のことは全く知らなかったので、いや、世の中いろいろなことが起きているもんだなあと。
まあ、そんなささいな感想ですけれど。。