※ネタバレ注意:鑑賞予定の方は、ご覧になってからお読みください。
ミッション:8ミニッツ
(原題:Source Code)
----これも、もっともらしい英語のタイトルを日本で付けたってパターンだよね。
「8分間のミッション」って、どういうこと?
「これはね。
シカゴ郊外で起こった列車爆破テロの犯人を突き止めるべく、
犠牲者の志望する“8分前の意識”に入り込み、
犯人を割り出すためのミッションを受けた男、スティーヴンス大尉の物語。
このスティーヴンス大尉をジェイク・ギレンホールが演じているんだ」。
----へぇ~っ。いままで聞いたことのない斬新な設定だね。
監督は誰ニャの?
「クラシカルなSF『月に囚われた男』において
一躍脚光を浴びたダンカン・ジョーンズ。
この映画が見事なのは、
8分ごとにタイムがリセットされ、
スティーヴンスは何度もその意識の中に入り込まなくてはならないという点。
パラレルワールドを次々と観ているような不思議な錯覚に襲われる。
登場する人物は毎回同じ。
でも、そこで起こる出来事は微妙に違ってくる。
スティーヴンスは、
あるときは、爆弾のありかを見つけ、
あるときは、その起爆装置となる携帯の持ち主を探し、
そしてあるときは、ついに犯人を見つけ出す…」
----ちょっと『バンテージ・ポイント』に似ているような気がしないでもないニャあ。
「う~ん。
あれは、そこで起こっている<真実>はひとつだったからね。
これは、毎回、変わっていく。
さらに、凝っているのは、
このスティーヴンス大尉の正体。
彼は、なぜ自分がこのミッションに選ばれたのか分からず、
“8分前の意識”の世界の中で、
ケンカ別れしたままの父と連絡を取ろうとしたり、
自分がそこでどうなっているかを調べたりする。
と、その中で愕然とするような事実が分かってくるんだ」
----それはオモシロそうだニャ。
「そして、さらに興味深いのは、
最初のうちは、エンドレスに続くその作業でへとへとになっていた彼が、
その中で知り合った女性クリスティーナ(ミシェル・モナハン)を始め、
そこで死んだ人々を救いだそうとし始めること」
----えっ。だってそこって仮想空間みたいなところでしょ?
現実的に考えて無理なんじゃニャい?
「そこが、
この映画最大の見どころ。
ちょっと、ここからはネタバレに近くなるけど、
『ジョニーは戦場へ行った』の主人公が
実は別世界で新しい人生を始めた…とでもいった感じかな。
このダンカン・ジョーンズという監督、
“ここではないどこか”に新しい生の場を探す…という意味では、
一種の夢追い人なのかもしれない。
いまそこにある現実に対する深い失望感、
あるいは現実社会になじめないという遊離感覚。
そこを起点に作られたこの作品は、
いかにも映画的アプローチと言う気がぼくはするけどね」
----でもそれって、ある意味、逃避ニャのかもよ。
ところで、
「警告:このラスト、映画通ほどダマされる。」って?
「さあ、それがよく分からない。
ダマされるダマされない以前に、
ラストをどう解釈すべきか、そこの方が問題なのでは?
ここもネタバレになるから詳しく言えないけど、
もし、“8分前の意識”の世界で起こったことが、
こちらの世界の現実を変えたとしても、
それを知っているのが主人公と、
もうひとり、この装置を操作したコリーン・グッドウィン大尉(ヴェラ・ファーミガ)だけというのは、
ちょっと合点がいかないところだけどね」
(byえいwithフォーン)
フォーンの一言「喋りすぎている気がして少し心配なのニャ」
※でも、かん口令は敷かれていなかった度
こちらのお花屋さんもよろしく。
こちらは噂のtwitter。
「ラムの大通り」のツイッター
人気blogランキングもよろしく
☆「CINEMA INDEX」☆「ラムの大通り」タイトル索引
(他のタイトルはこちらをクリック→)
ミッション:8ミニッツ
(原題:Source Code)
----これも、もっともらしい英語のタイトルを日本で付けたってパターンだよね。
「8分間のミッション」って、どういうこと?
「これはね。
シカゴ郊外で起こった列車爆破テロの犯人を突き止めるべく、
犠牲者の志望する“8分前の意識”に入り込み、
犯人を割り出すためのミッションを受けた男、スティーヴンス大尉の物語。
このスティーヴンス大尉をジェイク・ギレンホールが演じているんだ」。
----へぇ~っ。いままで聞いたことのない斬新な設定だね。
監督は誰ニャの?
「クラシカルなSF『月に囚われた男』において
一躍脚光を浴びたダンカン・ジョーンズ。
この映画が見事なのは、
8分ごとにタイムがリセットされ、
スティーヴンスは何度もその意識の中に入り込まなくてはならないという点。
パラレルワールドを次々と観ているような不思議な錯覚に襲われる。
登場する人物は毎回同じ。
でも、そこで起こる出来事は微妙に違ってくる。
スティーヴンスは、
あるときは、爆弾のありかを見つけ、
あるときは、その起爆装置となる携帯の持ち主を探し、
そしてあるときは、ついに犯人を見つけ出す…」
----ちょっと『バンテージ・ポイント』に似ているような気がしないでもないニャあ。
「う~ん。
あれは、そこで起こっている<真実>はひとつだったからね。
これは、毎回、変わっていく。
さらに、凝っているのは、
このスティーヴンス大尉の正体。
彼は、なぜ自分がこのミッションに選ばれたのか分からず、
“8分前の意識”の世界の中で、
ケンカ別れしたままの父と連絡を取ろうとしたり、
自分がそこでどうなっているかを調べたりする。
と、その中で愕然とするような事実が分かってくるんだ」
----それはオモシロそうだニャ。
「そして、さらに興味深いのは、
最初のうちは、エンドレスに続くその作業でへとへとになっていた彼が、
その中で知り合った女性クリスティーナ(ミシェル・モナハン)を始め、
そこで死んだ人々を救いだそうとし始めること」
----えっ。だってそこって仮想空間みたいなところでしょ?
現実的に考えて無理なんじゃニャい?
「そこが、
この映画最大の見どころ。
ちょっと、ここからはネタバレに近くなるけど、
『ジョニーは戦場へ行った』の主人公が
実は別世界で新しい人生を始めた…とでもいった感じかな。
このダンカン・ジョーンズという監督、
“ここではないどこか”に新しい生の場を探す…という意味では、
一種の夢追い人なのかもしれない。
いまそこにある現実に対する深い失望感、
あるいは現実社会になじめないという遊離感覚。
そこを起点に作られたこの作品は、
いかにも映画的アプローチと言う気がぼくはするけどね」
----でもそれって、ある意味、逃避ニャのかもよ。
ところで、
「警告:このラスト、映画通ほどダマされる。」って?
「さあ、それがよく分からない。
ダマされるダマされない以前に、
ラストをどう解釈すべきか、そこの方が問題なのでは?
ここもネタバレになるから詳しく言えないけど、
もし、“8分前の意識”の世界で起こったことが、
こちらの世界の現実を変えたとしても、
それを知っているのが主人公と、
もうひとり、この装置を操作したコリーン・グッドウィン大尉(ヴェラ・ファーミガ)だけというのは、
ちょっと合点がいかないところだけどね」
(byえいwithフォーン)
フォーンの一言「喋りすぎている気がして少し心配なのニャ」
※でも、かん口令は敷かれていなかった度
こちらのお花屋さんもよろしく。
こちらは噂のtwitter。
「ラムの大通り」のツイッター
人気blogランキングもよろしく
☆「CINEMA INDEX」☆「ラムの大通り」タイトル索引
(他のタイトルはこちらをクリック→)
お返事が遅くなり申しわけございません。
SFというものをどうとらえるかにもよるのでしょうが、
もし、論理的な一貫性がその世界に貫かれていることがベースにあるとすれば、
この映画でそれを探るのは、けっこう難儀。
何度か見直さなければ、
答にたどり着けそうにないです(汗)。
ということで、
あまり深く考えることが苦手なぼくは、
ファンタジーとして楽しむことにしました(汗)。
なるほど、そういう解釈もありかもですね。
『幽霊紐育を歩く』のリメイク『天国から来たチャンピオン』を始め、
肉体を借りる話は映画には多いですね。
おっしゃるように、これはSFで整合性を求めるよりも
ファンタジーとして割り切った方が楽しめそうです。
あのラストを私なりに解釈しますと、
ミッションは、ショーンという男の脳内にスティーヴンス大尉の意識が潜り込む、というものですね。
で、爆破を回避出来たので、スティーヴンス大尉の意識は本人の肉体(多分あのまま死んでしまうだろうけど)に戻らず、そのままショーンの脳内に移り住んで、クリスティーナと幸福に暮らす…。という事でどうでしょうか。
よく考えれば無茶なんですけど、SFというより、これはファンタジーだと思う事にしたら、結構楽しめました(「幽霊紐育を歩く」をちょっと思い出しました。魂を借りた肉体の外観がスティーヴンスのまま、という所も似ています)。
まあ、いろんな過去の映画的記憶を思い起こしながら見れる、という点で、「映画通ほどあれこれ楽しめる」映画なんじゃないでしょうか。
あそこで止めて終わるってことですかね。
あれの続きは一見、安易な展開に見えますが
後から考えるとうまくSFしているなとも思えてきます。
そうか、いろんなSFへのオマージュも含まれていたんですね。
この監督、これからも独自の道を歩んで行きそうで、
個人的には大歓迎です。
このまま、メインストリームから少し外れたところで
突っ走ってほしいです。
SFの形態でありながら、描きたいものは他にある、というか・・・
ああ、わたしも『ジョニーは戦場へ行った』を思い出していました。
他にも、いろんな作品をあれこれ思い浮かべたりもして、
「そんなに行き来してたら、身体壊れないの?」(それは『タイムライン』)と、
思えばアホな心配などしてしまったり。
でも、わたし、この作品大好きです。
このコピーは、
作った方はしてやったり。
何言われても
話題性が出て、人が観に来れば勝ち。
社内での評価も高いのではないでしょうか(笑)。
>GLAYの「ここではないどこかへ」
知りませんでした。
後で、youtubeで探してみます。
これも一種のタイムパラドックスなのでしょうか?
死ぬ8分前の記憶の中へ…という
そのアイデアがオモシロく、
また、8分ごとにリセットされるので、
8分のショートストーリーを何本も観ている趣。
テーマはともかくとして、
前作とはかなり違う印象を受けました。
個人的には好きな作品です。
何人かに入れ替わる…
それはそれでありのアイデアですね。
もし、その中に女性や老人もいたら…。
これは少し観てみたいです。
まぁ、そんなことはさておき、この宣伝文句。映画の内容には全くあっていないものの、このキャッチコピーはいい宣伝になってますよね。
だって映画通の多くがこの宣伝文句をイジって遊んでますもん。
物語的にも散々やりつくされたタイムパラドックスSFでまだこんな切り口がと唸らされました。
二作似た系統の作品が続きましたから、そろそろ別系統の作品にチャレンジして欲しいですね。
あの周辺の何人かに入れ替わると勘違いしていました
そうすると5、6人にしかなれないだろうから
それがタイムリミット代わりになりますが…
過去改変ものとしては何かが欠けても
他の何かが代わりをするパターンが好きなんですけどね
あのラスト、
ぼくが引っ掛かるのは、
ヴェラ・ファーミガだけ、
前の世界の
そのまま記憶を引き継いでいること。
あっ、主人公もそうか。
パラレルワールドには
そんな世界もありということなのかな。
煽り方としての話題づくりでしょうか?
ラストも分かりにくいですよね。
話の斬新さにうかれて、ラストの辻褄が妙に合わないこともうっかりスルーしちゃいました(汗)
しっかり考えると、後の世界が変わったわけど、それまでやっていた事が無かったことになっているのも変だし、元々の肉体の人の意識はどこ行っちゃったのかしらね?
>ダマされるダマされない以前に、
ラストをどう解釈すべきか、そこの方が問題なのでは?
全く同感ですね。
宣伝おかしいですよね。
それにどこか辻褄あわないから腑におちない感が残り、、、、
バンテージポイントの方が好みです。