ラムの大通り

愛猫フォーンを相手に映画のお話。
主に劇場公開前の新作映画についておしゃべりしています。

『新しき世界』

2013-12-15 22:46:21 | 新作映画
(英題:Next Entertainment World)


----『新しき世界』?
「新世界」ならドヴォルザークだけど…。
タイトルからすると、
もしかしてこれって文芸作?
「いやいや。
暗黒街映画
もっと言えば“潜入捜査官”モノだね。
プレスとかを見ると、
『インファナル・アフェア』が引き合いに出されているけど、
ぼくがこの映画で思い出したのは、
ハリウッド映画の『フェイク』

----『フェイク』って、
ジョニー・デップアル・パチーノが共演したヤツだよね。
「そう。
あの映画は、
そういう“潜入捜査”の話とは知らずに観たものだから、
正直、途中までよく分らなくて…。
ただ、いま振りかえると、
この『新しき世界』は、
その『フェイク』と構図がよく似ている」

----へぇ~っ。
ということは、
イ・ジョンジェが捜査官で
チェ・ミンシクが犯罪組織の兄貴分ってこと?
「いやいや、
チェ・ミンシクは
イ・ジョンジェ扮する警察官ジャソンを犯罪組織に潜入させた上司のカン課長。
ジャソンと固い絆で結ばれていくのは
組織No.2のチョン・チョン(ファン・ジョンミン)。
『フェイク』の場合、
アル・パチーノはそこまでの地位には登りつめていないから、
当然に、ここは描き方も違ってくる。
この『新しき世界』を映画としてオモシロくしているのは、
カン課長のキャラクター。
“組織の壊滅”という目的のためには手段を選ばず。
ある意味、全てのコマが使い捨て。
映画は、物語が進むにつれて、
ジャソンさえも知らなかった事実、
たとえば、別の警察官がやはり潜入していたことなどが分ってくる。
しかも、それを観客にさえも知らせないでいるため、
その事実はまさに衝撃」

----突然に明かされる真実。
観客も彼と一緒に驚愕するってわけだね。
でも、サスペンスの方法としては
少し安直な気がするニャあ。
「もちろん、サスペンスには、
観客にだけはあらかじめ事実を明かしておき、
それによって緊張を高めるという手法もある。
ただ、この映画の場合、
全てを知っているカン課長を徹底して非情な人間と描くことで、
ジャソンをどこまでも追いつめていくことができる」

----ニャんだか、ひどいニャあ?
「いやいや。
これはこの手のサスペンスとしてはもっとも効果的な方法。
分りやすく言えば、
この映画の<敵役>は、
チョン・チョンでもなければ、
彼と対立する他の幹部たちでもない。
カン課長その人

----う~ん。
じゃあ、結末が読めちゃうニャあ。
「さあ、どうかな。
潜入捜査モノにつきものの、
いつバレルかのハラハラドキドキもあるし、
これはなかなかのおススメ」

----監督は有名な人?
「監督としてよりも
脚本家としての彼の方が日本では名を知られている。
『悪魔を見た』『生き残るための3つの取引』のパク・フンジョン

----ニャるほど。
『悪魔を見た』もどっちが真の悪か、
よく分からなかったものニャあ


フォーンの一言「韓国の暗黒街モノをクールだニャ」身を乗り出す

※男の匂いプンプンだ度

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