悪魔を見た(英題:I Saw The Devil)

----またまた、韓国の殺人鬼ホラーだ。
この頃、韓国映画と言ったらそういったのばかりのような…。
「いや。そうとも限らないよ。
刑務所内で合唱団が結成される『ハーモニー 心をつなぐ歌』だとか、
女性兵士の奮闘を描いた『大韓民国1%』なんてのもある。
でも、どれか一本を選ぶとしたら、やはりこれかな。
実力派俳優チェ・ミンシクと
イ・ビョンホンががっぷり四つに組んだ作品」


----それ。それが聞きたかったとこ。
“悪魔”を演じているのはどっちのほうニャの?
確か、この映画って
恋人を殺された捜査官(イ・ビョンホン)が
猟奇殺人鬼(チェ・ミンシク)を執拗に追い詰めるってお話でしょ。
結局、復讐鬼になるわけだよね。
あまりにも執拗なその姿が
まるで“悪魔”と言っているようにも見えるけど…。
「そうだね。
普通に考えると、悪魔はこの殺人鬼ギョンチョルの方だけど、
プレスの表2にはニーチェの言葉
『怪物と戦うものは自らが怪物と化さぬよう心せよ。
お前が信念を覗きこむ時、
信念もまたお前を覗きこんでいるのだ』が掲載。
映画を観ても、
捜査官スヒョンの執拗さが悪魔をさらなる怪物にしたようにも取れる。
このスヒョンは、いつでもギョンチョルを殺すことができるのに、
残虐な方法で痛みと恐怖を与えては逃がす。
そして追い詰めて、さらなる痛みを与える。
これを繰り返してゆくんだ。
いわゆる“倍返し”。
骨を砕き、アキレス腱を切断し、気絶するまで殴打する…」
----つまり、被害者である恋人の恐怖は、
こんなものではすまないぞ…ってわけだね。
でも、どうしてそんな風に
一回逃がして、
また追いつめることが可能ニャの?
「ギョンチョルの体内にGPSとマイクを仕込ませているんだね。
さて映画は、この体内の異物にギョンチョルが気づくところから、
次のステップへと向かう。
それまで
だれがなぜ自分を狙っているか分からなかったギョンチョル。
やっとスヒョンの正体に気づいた彼は、反撃へと出る
『俺を生かしたことを後悔するぜ。
待ってろ。もうすぐほんとうの苦しみを教えてやる』」
----ゴクン。やっぱりこっちが悪魔だ。
「悪魔は他にも出てくるけどね。
途中で、ギョンチョルの仲間の猟奇殺人カップルが…。
この映画でぼくが
うまいなあと、感心するところは、
“追いつめる” ということの繰り返しに過ぎないのに、
2時間半近くの長丁場を持たせきっているところ。
このカップルの登場させ方もそのひとつだね。
アクション面も見ごたえあって、
警察に自首に向かい、
もはやスヒョンの復讐も、もはやこれまでかと思われてからの
信じられない奪還劇など、
ハリウッド映画真っ青のシャープかつダイナミックな演出」

----だけど、どこまでいけば、スヒョンの心は収まるんだろう。
決着はどうやってつくの?
「それは観てのお楽しみ。
ビジュアル的にも、心理的にも、
これ以上はない壮絶なエンディングが待ち構えている。
『完璧なる報復』と見比べると
ハリウッド映画とは異なる、
振り子の振り切り方が、よくわかるよ」
(byえいwithフォーン)
フォーンの一言「う~ん。ラストが知りたいのニャ」

※これは忘れられない度


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お花屋さんもよろしく。

----またまた、韓国の殺人鬼ホラーだ。
この頃、韓国映画と言ったらそういったのばかりのような…。
「いや。そうとも限らないよ。
刑務所内で合唱団が結成される『ハーモニー 心をつなぐ歌』だとか、
女性兵士の奮闘を描いた『大韓民国1%』なんてのもある。
でも、どれか一本を選ぶとしたら、やはりこれかな。
実力派俳優チェ・ミンシクと
イ・ビョンホンががっぷり四つに組んだ作品」


----それ。それが聞きたかったとこ。
“悪魔”を演じているのはどっちのほうニャの?
確か、この映画って
恋人を殺された捜査官(イ・ビョンホン)が
猟奇殺人鬼(チェ・ミンシク)を執拗に追い詰めるってお話でしょ。
結局、復讐鬼になるわけだよね。
あまりにも執拗なその姿が
まるで“悪魔”と言っているようにも見えるけど…。
「そうだね。
普通に考えると、悪魔はこの殺人鬼ギョンチョルの方だけど、
プレスの表2にはニーチェの言葉
『怪物と戦うものは自らが怪物と化さぬよう心せよ。
お前が信念を覗きこむ時、
信念もまたお前を覗きこんでいるのだ』が掲載。
映画を観ても、
捜査官スヒョンの執拗さが悪魔をさらなる怪物にしたようにも取れる。
このスヒョンは、いつでもギョンチョルを殺すことができるのに、
残虐な方法で痛みと恐怖を与えては逃がす。
そして追い詰めて、さらなる痛みを与える。
これを繰り返してゆくんだ。
いわゆる“倍返し”。
骨を砕き、アキレス腱を切断し、気絶するまで殴打する…」
----つまり、被害者である恋人の恐怖は、
こんなものではすまないぞ…ってわけだね。
でも、どうしてそんな風に
一回逃がして、
また追いつめることが可能ニャの?
「ギョンチョルの体内にGPSとマイクを仕込ませているんだね。
さて映画は、この体内の異物にギョンチョルが気づくところから、
次のステップへと向かう。
それまで
だれがなぜ自分を狙っているか分からなかったギョンチョル。
やっとスヒョンの正体に気づいた彼は、反撃へと出る
『俺を生かしたことを後悔するぜ。
待ってろ。もうすぐほんとうの苦しみを教えてやる』」
----ゴクン。やっぱりこっちが悪魔だ。
「悪魔は他にも出てくるけどね。
途中で、ギョンチョルの仲間の猟奇殺人カップルが…。
この映画でぼくが
うまいなあと、感心するところは、
“追いつめる” ということの繰り返しに過ぎないのに、
2時間半近くの長丁場を持たせきっているところ。
このカップルの登場させ方もそのひとつだね。
アクション面も見ごたえあって、
警察に自首に向かい、
もはやスヒョンの復讐も、もはやこれまでかと思われてからの
信じられない奪還劇など、
ハリウッド映画真っ青のシャープかつダイナミックな演出」

----だけど、どこまでいけば、スヒョンの心は収まるんだろう。
決着はどうやってつくの?
「それは観てのお楽しみ。
ビジュアル的にも、心理的にも、
これ以上はない壮絶なエンディングが待ち構えている。
『完璧なる報復』と見比べると
ハリウッド映画とは異なる、
振り子の振り切り方が、よくわかるよ」
(byえいwithフォーン)
フォーンの一言「う~ん。ラストが知りたいのニャ」

※これは忘れられない度



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うぎゃこれ前からめっちゃ観たいやつです、、、
観たらまたお邪魔しますね。
作品の密度としては
『チェイサー』に遠く及ばないと思いますが、
それでも、ほかの韓国ホラーよりは
遥かに引き付けられました。
ご覧になったらぜひ。
あちこちが出来過ぎというか、作為的な感じを受けてしまうところが多いですね。
それでも、チェ・ミンシクの怪演もあって、なかなかに面白かったです。
ラストの究極の復讐をやり遂げたイ・ビョンホンの表情がなんとも言えなかったです。
実を言うとそんなに期待していなかったのですが、
その前予想よりは遥かにオモシロかったと言う感じです。
チェ・ミンシクも役によって変わる俳優ですよね。
ここまでダーティな彼を観たのは初めてでした。
捕まえられては逃がされ、意識を取り戻すド変態ヤローの姿は、
「さて、次はどうしてやるかな」と、
作り手が楽しんでるんじゃないかと思うくらいでした・・・。
手を突き刺したドライバーの取っ手が・・・とかも、なんかギャグです。
数年後スヒョンはまた復讐されるんじゃないかと、むなしくなりました・・・。
観ていて、こういう役どころのイ・ビョンホンには結構魅力を感じます。
迫力もあって見ごたえあったけど、やっぱり、おっしゃるとおり「チェイサーほどではなかった。」に同意です。
そうそう。ところどころ
とんでもないブラックな笑いが散りばめられていましたよね。
それにしても、この結末の付け方は凄まじかった。
恨み骨髄と言うけど、
周囲の心にまで深い傷を残してしまう。
イ・ビョンホンも、いわゆる端正な美形だけに、
そのギャップが映画を異形のモノにしていた気がします。
やはり「オールドボーイ」と「チェイサー」がダントツに好きなのですが
俳優に惹かれてDVD鑑賞をしました。
ビョンホンのグロ作品はハズレものもあるのですけど
これはなかなかよかったです。
チェ・ミンシクの天才的な演技には唸りました。
ぼくも『チェイサー』、それに『殺人の追憶』ですね。
あっ、『息もできない』はご覧になりましたか?
これは、最近の韓国映画のベスト。
絶対のおススメです。
そういえば、『チェイサー』の監督の新作、
ようやく日本公開です。
タイトルからしてスゴイ。
『美しき獣』です。