(原題:Starred Up)
ここまで狂暴な囚人が主人公の監獄映画はおそらく初めてでは?
『名もなき塀の中の王』。
それは音楽ばかりか音響効果さえない。
なのに一時たりともスクリーンから目が離せない。
刑務所内の利害、権力関係が複雑に入り組み、着地点が読めないのだ。
それでいてラストの微かな救い。これは忘れられない。
----音楽ばかりか音響効果もないって⁉
そういう映画、苦手なんじゃなかった?。
「そうだね。
本来なら、ぼくの好みじゃないはず。
第一、この映画、
最初から最後まで、塀の中=つまり舞台が刑務所で、
お世辞にもきれいな映像とは言えない。
Twitterでも呟いたように、
主人公の少年エリック・ラブ(ジャック・オコンネル)ときたら
すぐキレて、
暴力沙汰ばかり起こしてしまう。
しかもその手口ときたら、
これまでお目にかかったことがないようなもの。
たとえば、看守の急所にかみついたりとかね…。
もう、野獣そのもの」
----へぇ~っ。
よくそんな映画を紹介する気になったニャあ。
「うん。
もちろん、それには理由があってね。
というのも、この映画、
どう転がっていくか、全く先が読めないんだ。
これまでに観てきたいくつかの刑務所映画を思い起こし、
“脱獄”のパターンや“更生”のパターンなど、
いくつ、想定していたんだけど、
実際に観てみると、
この主人公が、とても簡単には更生するとは思えない。
途中、心理療法士(ルパート・フレンド)によるグループ療法」のようなものもあるんだけど、
このセラピストがとてもじゃないけど、
この凶暴な男たちを変えられるようには思えないんだ。
そしてもうひとつのポイント。
それがこの刑務所に、前から入っている父親ネビル(ベン・メンデルスゾーン)の存在。
この父親が、主人公に輪をかけたようなワル。
刑務所内を見回り目を光らせている」
----どういうこと?
その父親って
この刑務所のボスってわけ?
「う~ん。
そうじゃないんだ。
この刑務所を売らせ仕切っている
影のボス、デニス(ピーター・フェルナンド)にくっついているんだね。
つまりネビルとしたら、
その片腕のような存在にいることで
自分の身を守っている。
で、そのボスから
お前の息子は、ここの秩序を乱すからよく見張ってろみたいな指令を受ける」
----う~ん。
それって
エリックにしてみたらオモシロくないよニャあ。
「だよね。
衝動的に暴力をふるうとはいえ、
そこは思春期の少年。
父親のそんな態度は汚いものにしか映らない。
そこで当然のようにこのふたりは、
何度も衝突を繰り返す。
そしてある事件が起こる…」
---ゴクッ。
「この恐るべき事件が何かはここでは言わない。
しかし、それによって物語は急展開していく。
そして、この刑務所の、
いやこの映画の中に隠されていた、
ある“真実=心理”があきらかになったとき、
映画にかすかな希望がのぞく。
主人公が最後にボソッと呟いたある言葉。。。。
う~ん。これは心に響いたね」
フォーンの一言「このお父さん、刑務所内に愛人もいるらしいのニャ」
「なんだか、ドキュメンタリーを観ているような緊迫感だった度
こちらのお花屋さんもよろしく。
こちらは噂のtwitter。
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ここまで狂暴な囚人が主人公の監獄映画はおそらく初めてでは?
『名もなき塀の中の王』。
それは音楽ばかりか音響効果さえない。
なのに一時たりともスクリーンから目が離せない。
刑務所内の利害、権力関係が複雑に入り組み、着地点が読めないのだ。
それでいてラストの微かな救い。これは忘れられない。
----音楽ばかりか音響効果もないって⁉
そういう映画、苦手なんじゃなかった?。
「そうだね。
本来なら、ぼくの好みじゃないはず。
第一、この映画、
最初から最後まで、塀の中=つまり舞台が刑務所で、
お世辞にもきれいな映像とは言えない。
Twitterでも呟いたように、
主人公の少年エリック・ラブ(ジャック・オコンネル)ときたら
すぐキレて、
暴力沙汰ばかり起こしてしまう。
しかもその手口ときたら、
これまでお目にかかったことがないようなもの。
たとえば、看守の急所にかみついたりとかね…。
もう、野獣そのもの」
----へぇ~っ。
よくそんな映画を紹介する気になったニャあ。
「うん。
もちろん、それには理由があってね。
というのも、この映画、
どう転がっていくか、全く先が読めないんだ。
これまでに観てきたいくつかの刑務所映画を思い起こし、
“脱獄”のパターンや“更生”のパターンなど、
いくつ、想定していたんだけど、
実際に観てみると、
この主人公が、とても簡単には更生するとは思えない。
途中、心理療法士(ルパート・フレンド)によるグループ療法」のようなものもあるんだけど、
このセラピストがとてもじゃないけど、
この凶暴な男たちを変えられるようには思えないんだ。
そしてもうひとつのポイント。
それがこの刑務所に、前から入っている父親ネビル(ベン・メンデルスゾーン)の存在。
この父親が、主人公に輪をかけたようなワル。
刑務所内を見回り目を光らせている」
----どういうこと?
その父親って
この刑務所のボスってわけ?
「う~ん。
そうじゃないんだ。
この刑務所を売らせ仕切っている
影のボス、デニス(ピーター・フェルナンド)にくっついているんだね。
つまりネビルとしたら、
その片腕のような存在にいることで
自分の身を守っている。
で、そのボスから
お前の息子は、ここの秩序を乱すからよく見張ってろみたいな指令を受ける」
----う~ん。
それって
エリックにしてみたらオモシロくないよニャあ。
「だよね。
衝動的に暴力をふるうとはいえ、
そこは思春期の少年。
父親のそんな態度は汚いものにしか映らない。
そこで当然のようにこのふたりは、
何度も衝突を繰り返す。
そしてある事件が起こる…」
---ゴクッ。
「この恐るべき事件が何かはここでは言わない。
しかし、それによって物語は急展開していく。
そして、この刑務所の、
いやこの映画の中に隠されていた、
ある“真実=心理”があきらかになったとき、
映画にかすかな希望がのぞく。
主人公が最後にボソッと呟いたある言葉。。。。
う~ん。これは心に響いたね」
フォーンの一言「このお父さん、刑務所内に愛人もいるらしいのニャ」
「なんだか、ドキュメンタリーを観ているような緊迫感だった度
こちらのお花屋さんもよろしく。
こちらは噂のtwitter。
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ケイズシネマでしかやっていないと、ついつい見るのが億劫になりますが
監獄映画が大好きなので、きっと見てみたいと思います!
あまりTwitterに出てきませんね。
かなりの重量級作人なのですが…。
やはり「ヒトラー」などの固有名詞のある作品の方が
観てみたくなるのかな?
年間ベストに入ってくるだろう傑作なのですが、観てる人があまりに少ない。
ブログで見たのはこちらの記事がはじめてです。
『思秋期』のことは思い出しませんでしたが、
言われてみるとなるほど
似たトーンもありますね。
ブログでは見かけませんが
この映画、Twitterではかなり流れてきて、
その称賛も半端ないです。
でも観るまで中身が分かりにくいのが難ですね。