ラムの大通り

愛猫フォーンを相手に映画のお話。
主に劇場公開前の新作映画についておしゃべりしています。

『インベージョン』

2007-09-15 13:35:41 | 新作映画
----このタイトルの意味って“侵入”だっけ。
昔、テレビで『インベーダー』というのがあったけど、
もしかしてこれもSFものニャの?
「ほほ~っ。
フォーンだったら
てっきりインベーダー・ゲームを連想するかと思った」

---バカにしニャいでよ。
主演はニコール・キッドマンか。
あれっ、相手はダニエル・クレイグ。
『007/カジノ・ロワイヤル』以来だね。
どんなお話ニャの?
「ある朝、目が醒めたらなんだか周囲の空気が違う。
ブログでは家族が別人になったという告白が相次ぐ。
街では人々が感情をなくしたかのよう。
事故が起こっても無表情で対処するんだ。
果たして何が起きているのか?」

----ちょっと省略しすぎ(笑)。
でもどこかで聞いたようなプロットだニャあ。
「そうなんだよね。
これはプレスにも書いてあるし、
口止めされていないから話してもいいことだと思うけど、
ジャック・フィニィ原作『盗まれた街』の映画化なんだ」

----それって、何度も映画化されているよね。
「うん。ドン・シーゲルやフィリップ・カウフマン、
さらにはロバート・ロドリゲスによってね。
今回はドイツ人監督オリバー・ヒルシュビーゲルが
メガホンを取ったというのがポイントかな。
製作のジョエル・シルバーは彼の『ヒトラー~最期の12日間~』に衝撃を受けたみたいだ。
その理由というのが
『徹底したリアリズムというビジョンを損なうことなく、
そして歴史のある特定の瞬間を閉所の恐怖とともに描い、
強烈かつ詳細に描き上げていた』ということのようだ」

----でも、こういうSFスリラーも撮れちゃうんだから、
才能ってやはりスゴいよね。
「日本でもそういう流れはあるよね。
インディーズ系の作品で認められた監督が
いきなりメジャー大作を任せられる。
すると、不思議なことに
それはそれで万人が楽しめる作品に仕上げてくる。
この映画もそう。
クライマックスでは派手なカーアクションが用意してある。
まるでゾンビのように、
ヒロインの運転する車に群がる人々を
猛スピードで振り切る、というよりも振り落とす。
あるいは車を炎上させながらそのまま疾走させる」

----アクション・シーンも魅せるってワケだニャ。
「うん。
あと驚くのは子供の扱い方。
いくら寄生されているとはいえ、
その子を暴力的にはねのける
アメリカ生まれ、生粋のハリウッド人だと、
こうはいかないだろうね。
そうそう、ヒロインが眠りに落ちないように
子供に頼む、ある“手段”も衝撃的。
これは痛いよ」


(byえいwithフォーン)

フォーンの一言「えいが寄生されたらフォーンは分かるかニャ」悲しい

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8 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
こんにちは (ノラネコ)
2007-09-23 15:36:59
ご覧になったんですね。
監督の降板騒動なんかがあった割には、それなりにきちんと纏まっていましたが、せっかくヒルシュビーゲルを呼んでくるなら、彼の個性を生かして欲しかったですね。
有能な演出家がハリウッドに呼ばれて、結局嫌気がさしてヨーロッパに帰っちゃうのはありがちなパターンですけど、彼もこれ一本で帰っちゃうのでしょうか。
次回作の予定は発表されてないみたいですけど。
返信する
■ノラネコさん (えい)
2007-09-24 00:06:40
こんばんは。

先ほど、再びノラネコさんのところにお伺いしました。
今度は、最後まで読ませていただき、
驚いてしまいました。
監督の降板劇があったんですね。
いやあ、そうとは知らずに
ヨーロッパ目線での映画なんて内容のことを書いてしまいました。

う~ん。少し恥ずかしいかも。
でも、実際のところ
ヒルシュビーゲルはどの程度関わったんだろう?

返信する
どうやら (ノラネコ)
2007-09-25 01:05:17
海外の映画サイトなどに書いてある事を読みますと、どうやら一旦はヒルシュピーゲルでアップしたみたいですね。
ところがその出来栄えにスタジオの承認が出ず、ヒルシュピーゲルは撮り直しを拒否。
仕方なくスタジオはマクティーグにかなりの部分を撮り直しさせたようです。
たぶん、後半のゾンビ映画みたいなシークエンスやカーチェイスあたりはマクティーグの演出じゃないでしょうかね。
もちろん、あのラストも。
想像するに、元々はフィリップ・カウフマン版に近いラストだったんじゃないかと思うんですけど。
いずれにしても、最終的にここまで纏めるのは大変だったと思います。
返信する
■ノラネコさん (えい)
2007-09-25 09:35:42
こんにちは。

なるほそ、ゾンビ風部分(ここは『宇宙戦争』を思い出しました)や、
カーチェイスがそうだとすれば納得です。
ドイツの監督がいきなりあんなシーンを演出できてしまうんじゃ、
ちょっと“監督の個性”というのが分からなくなってしまいそうです。

ご連絡、ありがとうございました。
返信する
Unknown (mig)
2007-10-07 10:03:22
えいさん、こんにちは。
わたしも子供を突き飛ばしたシーン、びっくりしました
でも、全体的に面白かったです☆
オリジナルは観てないですー
返信する
■migさん (えい)
2007-10-07 23:09:37
>わたしも子供を突き飛ばしたシーン、びっくりしました

でしょう?

あれで、この映画はハリウッド的じゃないと思ったんだけどなあ(汗)。
この原作、
話自体がよくできているから何度も映画化されるみたい。
時代ごとの警鐘も込めやすいですし…。
返信する
Unknown (かめ)
2007-10-14 11:19:21
やっと、ブログを再開したアリゾナのかめです。
グロでないけど、表情のないゾンビもハリウッド的ではないですね。
この監督のオリバー・ヒルシュビーゲルは、英語作品のデビュー作だそうです。
ヒトラー~最期の12日間~は観ていないのですが、いつか観てみたい作品です。
また遊びに来ます。
返信する
■かめさん (えい)
2007-10-14 21:56:42
こんばんは。

お久しぶりです。
ブログ再会されたとのこと、
とても嬉しいです。
また、ときどき遊びにきてください。
お待ちしています。

『ヒトラー~最期の12日間~』は大好きな作品の一つです。
ぜひ。
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