(英題:mother)
----これも、プレスの中に
「ご紹介にあたりましてのお願い」が入っていた映画だよね。
そういのって逆に身構えるからやめてほしいって言ってなかった?
「そうだね。
できれば配るのは
映画が終わってからにしてほしいってところはあるけど、
まあ、そのことを自分もここで言っちゃっているわけだから、
ぼくも同罪か…。
さて、今回の“お願い”は大きく分けると次の3つ。
(1) ストーリーはここまでに。
(2) トジュンの役柄設定は、監督は詳細については言及していない。
(3) トジュンの母親の役名は、監督の意向によりつけられていない。
この3つだね」
----トジュンって、だれよ?
もしかしてウォンビンが演じている青年の名前?
「うん。お話というのは、これ以上ないほどにシンプル。
ある女子高生の殺人事件が発生。
事件の第一容疑者としてトジュンの身柄が拘束される。
無実を信じる母(キム・ヘジャ)は、
息子の疑惑を晴らすために、
たったひとりで真犯人を追っていく…」
----確かにシンプル。
でも監督が、あの『殺人の追憶』のポン・ジュノ。
これは緊迫に富んだ映像が期待できそうだニャ。
「そういうこと。
ぼくは、あれこれストーリーをいじくり回したものよりも、
こういう、一言で内容を語れる映画の方が好き。
物語をシンプルにしている分、
映像や演技、そしてそれらを含めた演出によって
映画としての見せ場を作っていくわけだからね。
この映画なんて、冒頭、冬枯れたような草むらで
いきなり主人公の母親が奇妙な踊りを始めるところから始まる。
えっ、もしかしてこれってミュージカル?
と、あっけに取られているうちに舞台は一転。
悪友と遊ぶ息子を見守る母親のハラハラした目線と、
そちらに気を取られながら包丁を握る彼女の危なっかしい手のカットバック。
果たして次に何が起こるのか、
このシーンだけで傑作の予感が高まってゆく。
さてそこからはもう怒涛の展開。
ちょっとした小道具の使い方、
そしてそれを追う不自然なカメラの動き。
まさに、映像で語る映画とはこのことだね」
----ニャるほどね。
この母親に役名をつけないというのは、
特別な母親を指しているのではなく、
母親一般のことを言おうとしているわけだね。
英題もズバリ「mother」だし…。
犯人探しということはミステリー。
ストーリー制限が出るのも仕方なし…
と、これで「お願い」のふたつまでは分かったけど、
トジュンの役柄設定云々というのは?
「う~ん。これは言いにくいなあ。
プレス、チラシの言葉をそのまま引用すると、
『子供の心を持ったまま純粋無垢に育った“小鹿のような眼をした”青年』」
----やっぱり意味分かんないニャあ。
でも、ウォンビンが5年ぶりの映画出演。
それだけでも、観に行く価値ありそうだニャ。
(byえいwithフォーン)
フォーンの一言
「これは『グエムル/漢江の怪物』に続いて家族を守る話なのだニャ」
最後は「ほほ~っ」と声をあげた度
お花屋さん ブーケ、アレンジメントetc…
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(他のタイトルはこちらをクリック→)
----これも、プレスの中に
「ご紹介にあたりましてのお願い」が入っていた映画だよね。
そういのって逆に身構えるからやめてほしいって言ってなかった?
「そうだね。
できれば配るのは
映画が終わってからにしてほしいってところはあるけど、
まあ、そのことを自分もここで言っちゃっているわけだから、
ぼくも同罪か…。
さて、今回の“お願い”は大きく分けると次の3つ。
(1) ストーリーはここまでに。
(2) トジュンの役柄設定は、監督は詳細については言及していない。
(3) トジュンの母親の役名は、監督の意向によりつけられていない。
この3つだね」
----トジュンって、だれよ?
もしかしてウォンビンが演じている青年の名前?
「うん。お話というのは、これ以上ないほどにシンプル。
ある女子高生の殺人事件が発生。
事件の第一容疑者としてトジュンの身柄が拘束される。
無実を信じる母(キム・ヘジャ)は、
息子の疑惑を晴らすために、
たったひとりで真犯人を追っていく…」
----確かにシンプル。
でも監督が、あの『殺人の追憶』のポン・ジュノ。
これは緊迫に富んだ映像が期待できそうだニャ。
「そういうこと。
ぼくは、あれこれストーリーをいじくり回したものよりも、
こういう、一言で内容を語れる映画の方が好き。
物語をシンプルにしている分、
映像や演技、そしてそれらを含めた演出によって
映画としての見せ場を作っていくわけだからね。
この映画なんて、冒頭、冬枯れたような草むらで
いきなり主人公の母親が奇妙な踊りを始めるところから始まる。
えっ、もしかしてこれってミュージカル?
と、あっけに取られているうちに舞台は一転。
悪友と遊ぶ息子を見守る母親のハラハラした目線と、
そちらに気を取られながら包丁を握る彼女の危なっかしい手のカットバック。
果たして次に何が起こるのか、
このシーンだけで傑作の予感が高まってゆく。
さてそこからはもう怒涛の展開。
ちょっとした小道具の使い方、
そしてそれを追う不自然なカメラの動き。
まさに、映像で語る映画とはこのことだね」
----ニャるほどね。
この母親に役名をつけないというのは、
特別な母親を指しているのではなく、
母親一般のことを言おうとしているわけだね。
英題もズバリ「mother」だし…。
犯人探しということはミステリー。
ストーリー制限が出るのも仕方なし…
と、これで「お願い」のふたつまでは分かったけど、
トジュンの役柄設定云々というのは?
「う~ん。これは言いにくいなあ。
プレス、チラシの言葉をそのまま引用すると、
『子供の心を持ったまま純粋無垢に育った“小鹿のような眼をした”青年』」
----やっぱり意味分かんないニャあ。
でも、ウォンビンが5年ぶりの映画出演。
それだけでも、観に行く価値ありそうだニャ。
(byえいwithフォーン)
フォーンの一言
「これは『グエムル/漢江の怪物』に続いて家族を守る話なのだニャ」
最後は「ほほ~っ」と声をあげた度
お花屋さん ブーケ、アレンジメントetc…
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お返事が遅れてすみません。
実は鼻風邪で頭が重く、
薬のせいでパク・チャヌク
『渇き』は意識がもうろう。
ここには書けないなあ。
ところで、この映画、やはり満足していただけましたか。
この監督に外れはないですね。
しかし、韓国映画の熱はスゴイ。
いまは『息もできない』にまいっています。
とんでもない映画の誕生に立ち会いました。
まだ1回観ただけなんですが、無駄なシーンが無いなあ、と。
寝るシーンですら、並んだ二人の内面を語るし。
映像でみせられるサスペンス(緊張感)、内面のミステリーはたまらなくおもしろいです。
窮地にたったトジュンの姿は緊張超えて笑ってしまうし、終盤青年と母のシーンで震え、ラスト近くのトジュンの表情からエンドロールに入るまでは、息をするのを忘れるくらいの興奮でした。
や、ホントに苦しくなっちゃって・・・・汗。
ただ、どうもこう“弱者たち”の間でぐるぐるまわる感じが・・・。説得力はあるんだけど、ほかにやりようは無いもんか?とも思います。
賛同していただけてとても嬉しいです。
この監督の人間を見つめる深さと、
映画表現の幅の広さは、
得難いものですよね。
これからも注視していきたいです。
>あれこれストーリーをいじくり回したものよりも、
こういう、一言で内容を語れる映画の方が好き。
同感です!
それを俳優たちの演技と映像できっちり見せられ、無駄が無かったと感じます。
特にオープニングとエンドは最高でしたね。
嬉しい時にも涙が出て、哀しい時にも笑いたくなる…
人間の感情は複雑なものですね。
にゃむばななさんのご指摘通りだと思います。
この監督は、比喩と象徴が
人並み以上に上手いと思います。
あのラストは、オープニング以上に驚きでした。
それを強烈に思わせたあのラストは凄かったですよ。
この映画は、オープニングがとにかくすごい。
ここだけで、
あ~あ、この監督は普通とは違うわと
観る者を引きつけてくれます。
で、最初はひとりだったのに、
ラストは、あ~でしょ。
(ネタバレしないように…苦しいですね)。
とにかくやられました。
あのトジュンの表情は、
「ぜ~んぶ、知っているんだよ」って感じで
とても怖かったです。
ウォンビン、よかったですよね。
思っていた感じとは違ったんですが
やっぱりえいさんが言ってるように
独自の世界を確立してますよね、
あのオープニングとラストにはやられました
なるほど後半は鬼子母神でしたね。
私の中では「殺人の追憶」を越えないまでもかなり迫った傑作となりました。
ところで、トジュンはどこまで本当の事を話していたのでしょう?
何となく、私は彼は本当は全部覚えていたんじゃないかと思ったのですが、どう思われましたか?
監督があえてキャラクターの突っ込んだ説明を避けているという事は、どう解釈してもOKという事なんでしょうけど・・・
もう彼独自の世界を確立しています。
ただ、後半は、ちょっと失速した感じは否めませんでした。
今年は、ニューヨークですか?
いいなあ(指くわえ)。
すごく楽しみな映画です!
えいさんの内容はまだ読まない様にしてますが最後のマークが3つあるってことは
やっぱりいいんですよね。
楽しみ♪
トロント映画祭は今年は行けませんけど
NYに末に行きます。
NY映画祭の時期とかぶるのでもしみれたら何かみたいなぁッて思ってます。
お越しいただき、ありがとうございます。
この映画、ウォンビンの実力を
改めて世に知らしめた作品だと思います。
これを機会にもっと人気が出るといいですね。
これからもよろしくお願いいたします。
マザーが楽しみです^^
実は、早くから観ていながら
こちらにアップしていない作品って
けっこう多いんです。
ビッグタイトルでは『カムイ外伝』。
一か月前です。
そうなると、だんだん何を書くべきか忘れてきちゃって…。
この『母なる証明』は観た直後だったので、
すらすら書けました。
なるほど、鬼子母神とは言い得て妙。
全般的にこちらの方が『コウモリ』より評価が高いようですよ。
これ、韓国の知り合いに関係者がいて、二年位前にポン・ジュノが新作を準備中という話を聞いていました。
「どんな話?」と聞いたら、「う~ん、鬼子母神みたいな感じ」と言うので、ちょっと驚いた記憶があります。
デビュー作以来、毎回全く違うジャンルにチャレンジしていますよね。楽しみです。
今年はパク・チャヌクの「コウモリ」も楽しみですし、韓国映画は当たり年かもしれません。
コメント、ありがとうございます。
この映画のメイン劇場はシネマライズです。
これまでの例だと、少し遅れて地方公開でしょうか…。
『殺人の追憶』ほどじゃないけど、
吸引力はあります。
ただ、人を選ぶでしょうね。
この監督の作品は、いつも
心に何か残ったままにされるという終わり方を迎えますから…。
“観たい”と、近所で上映されるのを期待している作品です。
あまり韓国映画は観ないんだけど・・・。
この監督さんですぐ思い出せるのは『殺人の追憶』と『TOKYO!』・・・。
またまた、えいさんの紹介読んでたら、いっそう観たい度アップだ度!!