ラムの大通り

愛猫フォーンを相手に映画のお話。
主に劇場公開前の新作映画についておしゃべりしています。

『胡同の理髪師』

2007-12-29 22:39:04 | 新作映画
(原題:剃頭匠 The Old Barber)


----胡同って中国にあるんだよね。
「うん。読みはフートン。
古い家屋が建ち並ぶ北京の一角にね。
この映画はそこで暮らす
93歳になる老理髪師チン爺さんの毎日を描いたもの。
彼は12歳から見習いとして働き始め、
このチン爺さん、
かつては、当時北京を占領していた日本軍の官僚や
京劇大師など、多くの著名人の理髪を手がけたこともあるらしい」

----93歳の役を演じるなんて、俳優を探すのが大変そうだニャあ。
「それがなんと、この映画は実話に基づいていて、
主人公のチン爺さんを、当のチンさん自身(チン・クイ)が演じているんだ」

----そ、それはスゴいニャあ。
「でしょ。
この映画はチン爺さんの日常をとおして
オリンピックを間近に控えた北京、
その失われゆくものを見つめ、
開発ということの持つ意味、しいては人生そのものを
声高にではなく問いかけてはいるんだけど、
ぼくにとってはそういうテーマ的な部分よりも、
申しわけないけど、
自分が自分を演じるということ、
そちらの方が興味深かった」

----う~ん。そうだよね。
俳優って、自分の嫌な部分が出てしまうから
自分とはまったく違う方が演じやすいというものね。
「まあ、彼はアマチュア俳優なわけだけど……。
それと、もう一つ不思議なのが、
この映画、どこまで脚色されているのかということ。
このチン爺さんというのは、
いまや北京の著名人らしく名声を慕って“観光客”もやってくるらしい。
そんな彼のエピソード、そして
『佐賀のがばいばあちゃん』ばりに次から次に飛び出す語録の
どこまでがフィクションで
どこからが彼自身のものなのか?
もし、そのほとんどがフィクションだったとしたら、
素のチン・クイはどこまでその創作を許したのか?
そういうことを考え出したら、
ちょっと、眠れなくなって…」

----それは大げさだニャ(笑)。
「さすがにバレたか。
あっ、この映画にも黒猫さんが登場。
フォーンとは違って凛々しいから、
それも注目だね」

----ヒドいニャあ。

         (byえいwithフォーン)

フォーンの一言「古い街並、なぜ壊すのかニャあ」小首ニャ

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3 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
こんばんは (なな)
2009-01-26 23:35:06
そうそう,この映画,フォーンちゃんのような
黒猫ちゃんが出てきましたね。
フォーンちゃんの方が可愛いけど・・・

すっごく地味なのに惹きこまれて観てしまった作品です。
胡同の様子も興味深かったし
たしかにチンさん,どこまでが演技なのかしら?
あの録音していた故人略歴も
すべて実話なのか気になるところです。
返信する
こんばんは (なな)
2009-01-26 23:35:11
そうそう,この映画,フォーンちゃんのような
黒猫ちゃんが出てきましたね。
フォーンちゃんの方が可愛いけど・・・

すっごく地味なのに惹きこまれて観てしまった作品です。
胡同の様子も興味深かったし
たしかにチンさん,どこまでが演技なのかしら?
あの録音していた故人略歴も
すべて実話なのか気になるところです。
返信する
■ななさん (えい)
2009-01-27 11:00:06
おはようございます。

>フォーンちゃんの方が可愛いけど・・・

ありがとうございます。
もっと、いろんな表情アップしたいんですが、
黒くて撮影には不向きなんです。
特に、ぼくの携帯は写りがあまりよくなくて…。

本人を演じる。
その不思議感覚が、
この映画の中での
ぼくのいちばんの印象ポイントでした。
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