----お正月って、同じものばかり食べていて、
あきてこニャい?
まあ、フォーンは、いつも同じものだけどね。
「うん。だからというわけじゃないけど、
きょう、選んだのが、この料理の映画」
----『食堂かたつむり』?
それって、エスカルゴを出すお店?
「ピンポン!
な、わけないだろう。
これはね、小川糸という人のベストセラーを映画化したもの。
“食堂かたつむり”というのは、ヒロインの倫子(柴咲コウ)が
田舎に戻って開いたお店。
かたつむりのように、歩みはのろいけど、ゆっくりじっくりと、
お客さまにおいしさを届けるというような意味合いで
このネーミングは付けられているんだ」
----田舎に戻って?
ということは、舞台は都会じゃないんだね。
「うん。ストーリーを説明するとこうなる。
失恋のショックで声を失った倫子は、
子供のころからなじめなかった自由奔放な母(余貴美子)が暮らす田舎へ戻り、
小さな食堂を始める。
お客さまは一日ひと組だけ。
決まったメニューはなく、
お客さまと事前のやり取りの中から、
イメージを膨らませて作る。
その料理は、食べた人の人生に小さな奇跡を起こし、
いつしか『食堂かたつむり』で食事をすると
願いがかなうという噂が広まっていく」
----えっ。一日ひと組じゃ、やっていけないんじゃないの?
「うん。現実的に考えるとそうだね。
この映画は、ある意味、ファンタジーとも言える。
映画もそれを意識した作りとなっていて、
倫子が家を出て戻ってくるまでの生い立ちが、
写真を使ったミュージカル・アニメーションになっている。
倫子の住む田舎にある、おっぱい山も、
CGで合成して作ってあるし…」
----へぇ~っ。楽しそうだね。
監督は誰ニャの?
「『ウール100%』の富永まい。
プロデューサーたちはジャン=ピエール・ジュネの『デリカテッセン』『アメリ』、
あるいはティム・バートンの『ビッグ・フィッシュ』のような世界観をイメージして、
結果、彼女を指名したらしい。
これは原作にもあるのかどうか、
母親は“スナックアムール”というのを経営していて、
豚のエルメス(!)と一緒に寝起き。
ちょっと世間離れした魔女のような雰囲気を醸し出している。
そのアムールにやってくる男たちもかなり個性的。
酒を飲むから運転はダメと、馬でやってきたりね。
少し『遠くの空に消えた』を思い出した」
----あれっ。その映画って、あまり肌に合わなかったのでは?
いままでの話だと、この映画、かなり気に入っているように見えたけど…。
「あららら。
一本の映画が
何から何まで自分の好みと一緒というわけにはいかないよ。
この映画は、監督が言うように
『料理を作ることは祈ること』が基本となっている。
そのため、“かたつむり” のキッチン空間も、
祈りの空間としてとらえられ、光など、細かいところに気を配って
セット設営されている。
この一種、宗教的な感覚と
スナックアムールの性欲がにじみ出た空間の生臭さが、
ぼくには少し合わない気がしたんだね。
まあ、“かたつむり”の清廉さを際立たせるための手法かもしれないけど…」
----えいも、お店(コトリ花店)やっているから、
そういうこと気になるのかニャ。
「それはあるだろうね。
“かたつむり”の中の空気感とか、
一人ひとりとお打ち合わせしてというのも、
その姿勢がとても共感できた。
そうそう、花といえば、今回の装花はだれがやっているんだろう。
ウェディング・シーンが秀逸。
ヘッドドレスって、普通は白一色が多いんだけど、
その中に、黄色をアクセントとして使っていた。
これはけっこう気に入ったね。
うちでも、次のウェディングに取り入れるように話してみようかな」
(byえいwithフォーン)
フォーンの一言「丁寧に、祈るように作られた料理らしいのニャ」
※シアワセを呼ぶ料理だ度
お花屋さんもよろしく。
人気blogランキングもよろしく
☆「CINEMA INDEX」☆「ラムの大通り」タイトル索引
(他のタイトルはこちらをクリック→)
あきてこニャい?
まあ、フォーンは、いつも同じものだけどね。
「うん。だからというわけじゃないけど、
きょう、選んだのが、この料理の映画」
----『食堂かたつむり』?
それって、エスカルゴを出すお店?
「ピンポン!
な、わけないだろう。
これはね、小川糸という人のベストセラーを映画化したもの。
“食堂かたつむり”というのは、ヒロインの倫子(柴咲コウ)が
田舎に戻って開いたお店。
かたつむりのように、歩みはのろいけど、ゆっくりじっくりと、
お客さまにおいしさを届けるというような意味合いで
このネーミングは付けられているんだ」
----田舎に戻って?
ということは、舞台は都会じゃないんだね。
「うん。ストーリーを説明するとこうなる。
失恋のショックで声を失った倫子は、
子供のころからなじめなかった自由奔放な母(余貴美子)が暮らす田舎へ戻り、
小さな食堂を始める。
お客さまは一日ひと組だけ。
決まったメニューはなく、
お客さまと事前のやり取りの中から、
イメージを膨らませて作る。
その料理は、食べた人の人生に小さな奇跡を起こし、
いつしか『食堂かたつむり』で食事をすると
願いがかなうという噂が広まっていく」
----えっ。一日ひと組じゃ、やっていけないんじゃないの?
「うん。現実的に考えるとそうだね。
この映画は、ある意味、ファンタジーとも言える。
映画もそれを意識した作りとなっていて、
倫子が家を出て戻ってくるまでの生い立ちが、
写真を使ったミュージカル・アニメーションになっている。
倫子の住む田舎にある、おっぱい山も、
CGで合成して作ってあるし…」
----へぇ~っ。楽しそうだね。
監督は誰ニャの?
「『ウール100%』の富永まい。
プロデューサーたちはジャン=ピエール・ジュネの『デリカテッセン』『アメリ』、
あるいはティム・バートンの『ビッグ・フィッシュ』のような世界観をイメージして、
結果、彼女を指名したらしい。
これは原作にもあるのかどうか、
母親は“スナックアムール”というのを経営していて、
豚のエルメス(!)と一緒に寝起き。
ちょっと世間離れした魔女のような雰囲気を醸し出している。
そのアムールにやってくる男たちもかなり個性的。
酒を飲むから運転はダメと、馬でやってきたりね。
少し『遠くの空に消えた』を思い出した」
----あれっ。その映画って、あまり肌に合わなかったのでは?
いままでの話だと、この映画、かなり気に入っているように見えたけど…。
「あららら。
一本の映画が
何から何まで自分の好みと一緒というわけにはいかないよ。
この映画は、監督が言うように
『料理を作ることは祈ること』が基本となっている。
そのため、“かたつむり” のキッチン空間も、
祈りの空間としてとらえられ、光など、細かいところに気を配って
セット設営されている。
この一種、宗教的な感覚と
スナックアムールの性欲がにじみ出た空間の生臭さが、
ぼくには少し合わない気がしたんだね。
まあ、“かたつむり”の清廉さを際立たせるための手法かもしれないけど…」
----えいも、お店(コトリ花店)やっているから、
そういうこと気になるのかニャ。
「それはあるだろうね。
“かたつむり”の中の空気感とか、
一人ひとりとお打ち合わせしてというのも、
その姿勢がとても共感できた。
そうそう、花といえば、今回の装花はだれがやっているんだろう。
ウェディング・シーンが秀逸。
ヘッドドレスって、普通は白一色が多いんだけど、
その中に、黄色をアクセントとして使っていた。
これはけっこう気に入ったね。
うちでも、次のウェディングに取り入れるように話してみようかな」
(byえいwithフォーン)
フォーンの一言「丁寧に、祈るように作られた料理らしいのニャ」
※シアワセを呼ぶ料理だ度
お花屋さんもよろしく。
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なかなか更新もコメントもままならない状態ですが
今年もよろしくお願いしま~す。
もう、ご覧になったんですね~、うらやましい。
映画公開前に再読中なんですが
料理が作りたくなる話でもうちょっと食材にも食べさせる相手に対しても愛情こめて作れって
反省させられます。(笑)
命を食べることで生かされている自分を認識して作ってる倫子だから出来るファンタジーな世界がそこにあります。
この本は好きですよん。
イメージは蒼井優で
オカンは大竹しのぶか夏木マリあたりを想像してたんですがキャストどうでしたか?
Agehaさんとも長いおつきあいになっておりますが、
ことしもよろしくお願いいたします。
>命を食べることで生かされている自分を認識
あっ。これはそのとおりですね。
蒼井優。まさにピッタリだったと思います。
ただ、あまりにもそれだと素直すぎたような…。
余貴美子は、もうなんでもできちゃいますから、
これはこれでハマっていたなと…。
一種の魔女的イメージに作っていました。
原作では解体作業も倫子が関わって、そのくだりがけっこう詳しかったですよ。さすがに映画じゃ出来ないでしょうが。
さっきまで生きてた、それも一緒に暮らしてた、食べるって責任のあること、命のリレーですね。
劇中の料理は柴咲さん本人がちゃんと作ってるらしいですよ。役柄とはいえレパートリー増えたろうな。
食べることは生きること。映画はコレに加えて
料理は「祈り」だと思いました。
エルメスのエピソードでは、
あの『ブタがいた教室』を思い出しました。
そう、映画では料理は“祈り”になっていましたね。
原作近々読む予定です。
最近、原作を読んだのですが、
あのお話をここまでポップに作り替えちゃう。
映画って、ある意味、マジックですね。
何か素敵ー。
こういう映画は見逃せないでしょうね。。
空間とか小道具とかお料理、凝ってましたもんね。
アムールって、倫子が逃れたかったものの象徴としてあるので、倫子の理想の空間からはかけ離れている方が設定としては合っているように感じます。
原作を読まれたということで、お感じかとは存じますが、肝心の部分の説明があまりないがために、物語の意味が観客に伝わりにくかったようにも思いました。
例えば「何故倫子は生ハムをみんなに配るのか?」に対しての明確な答えって、ただ単に映画だけご覧になった方はわかりにくかったのではないでしょうか。 本来、そういう部分を映画だけで押さえて行ってほしいかなと個人的には思うんですが・・・。 まあそれも人それぞれですからね。
はい。郊外で静かにお花屋さんをやっています。
ほんとに、ひっそりと…だったのですが、
先日観た『バレンタインデー』が
まさにお花屋さんのお話だったので、
そちらは「花屋目線」で書かせてもらいました。
さて、こちらの『食堂かたつむり』。
原作を読んで、なるほどこういうアプローチにしたのねって感じでした。
原作も、映画同様、
前半と後半のバランスが微妙な気がしました。
ちょっとあざとい映像も嫌いじゃなかったです。
キッチンの感じは女子としては好きでした(笑)
ただ、自分の記事にも書きましたが、脳内補完しないといけない部分があるかなぁと思いました。
しなくても、監督のもって行きたいオチには到達すると思いますが、
なぞっただけなのか、裏を読むのかは人によって違うと思いますし・・・
まぁ、見る人によって違うっていうのもありだと思いますが・・・
実は、ぼくは料理が大好きで、
作ったものを人が喜んで食べてくれると、
ほんとうに幸せな気持ちになります。
あのエンディングは
原作もそうでした。
でも、ぼくはあれは食べられません。
『ノロイ』という日本映画にも出てきた
窓にぶつかって死んじゃった●●。
だめですね(汗)。