----今日は大変だったニャあ。
パンセが、お風呂にダイブ!
ぼくも、ちっちゃい頃にやったことがあるけど…。
「だね。
でもフォーンはその後、シャワーが好きになったけど、
パンセはどうだろう?
ただでさえビビりだから…」
----う~ん、いつになく家族的なお話。
うらやましいニャあ。
「えへん。
ということで、
今日のお話は『ぼくたちの家族』」
----なんか、できすぎてニャい(笑)?
これ、『舟を編む』 の石井裕也監督の映画だよね。
最初、ビジュアルを観たときは、
是枝監督の『そして父になる』とダブっちゃった。
「うむ。
“家族”をモチーフにすると、
どうしてもキービジュアルが似ちゃうんだ。
だからってワケでもないだろうけど、
この映画のチラシの裏面は、
父、母、愛、弟、
4人のアップのビジュアルで構成している」
----ははあ、これだニャ。
あら、原田美枝子だけニコニコ。
他の3人は、みんな一様に外を向いている。
「ここに、
すでにこの映画の中の人間関係が凝縮されている。
ということでさっそく物語を…。、
母・玲子(原田美枝子)の物忘れがひどくなり、
ついには、その言動がエキセントリックになっていく。
そこで父・克明(長塚京三)は、
長男・浩介(妻夫木聡)と一緒に、
彼女を病院に連れていく。
そこで出た検査結果は“余命一週間”。
父親は取り乱し、長男は思いつめる。
そんな中、ようやく連絡が付いた次男・俊平(池松壮亮)は、
いつもと変わらずヘラヘラ。
と言っても、務めて平静を装おうとしているんだけどね。
さて、ここからいよいよ
ぼくが今回、もっとも注目した“像崩し”が始まる」
----“像崩し”?
初めて聞くニャあ。
「それはそうだよ。
これはぼくの造語。
分りやすく言うと、
父親像、兄弟像、あるいは役者イメージ。
これらが、こちらが抱いている先入観とはまったく違っている、
こういうことなんだ。
日本映画、いや映画に関わらず、
その父親像と言えば一家の大黒柱。
で~んと構えている。
ところが、ここではもうあたふた。
中華料理屋では携帯の使用を店員んとがめられて頭に血が上るし、
夜中じゅう、不安を紛らわそうと息子に電話を入れる。
一方、その息子はと言えば、
兄・浩介は結婚、弟・俊平は母親に金の無心…
となると、この緊急事態での役割は
おのずと見えてくる…はず。
ところが、浩介は妻・美雪(黒川芽衣)に頭が上がらない。
いわゆる尻に敷かれている状態。
母の入院費用でさえ、
美雪から論理的に拒否されると、
それ以上なにも言えなくなってしまう。
さらに、母親はサラ金に300万の借金」
----そ、それは…!?
「これくらいで驚いちゃいけない。
父親は会社の借金と家のローンで4500万。
しかも家のローンでは浩介が保証人になっているため、
自己破産もできない」
----あわわわわ。
母親の入院だけじゃないんだ…。
「そういうこと。
しかもそれをきっかけに、
一家それぞれが抱えている“負”の面が次々に出てくる。
で、映画はその“負”が新たな問題を生み、
映画を牽引していくんだ。
しかも、“一週間後”は刻々と迫ってくる。
そんな中、思いもよらぬ、
あるひとりが
道を切り開いていく」
----分った。
それが弟・俊平!
「正解(笑)。
いい意味での“像崩し”。
これがこの映画の基本構造。
その中で、
それぞれが何を思い、何を喋るか…。
このセリフ一つひとつが、またリアルで新鮮。
もちろん、
目の前にいる人を別の人と勘違い。
本音を喋るなどといった、
母親の認知症に近い、
笑うに笑えないセリフも見どころではあるけどね」
----ふうむ。
これはふだんから人間観察が
よくできているということだニャ。
「うん。
この監督、
ほんとうにいまノリにノッている。
こういうときは、
間をおかず、
次々と作ってほしい。
ぼくはそう思うね」
フォーンの一言「とにかく観察力ありきなのニャ」
※古びてやけに大きい自家用車にも注目だ度
こちらのお花屋さんもよろしく。
こちらは噂のtwitter。
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パンセが、お風呂にダイブ!
ぼくも、ちっちゃい頃にやったことがあるけど…。
「だね。
でもフォーンはその後、シャワーが好きになったけど、
パンセはどうだろう?
ただでさえビビりだから…」
----う~ん、いつになく家族的なお話。
うらやましいニャあ。
「えへん。
ということで、
今日のお話は『ぼくたちの家族』」
----なんか、できすぎてニャい(笑)?
これ、『舟を編む』 の石井裕也監督の映画だよね。
最初、ビジュアルを観たときは、
是枝監督の『そして父になる』とダブっちゃった。
「うむ。
“家族”をモチーフにすると、
どうしてもキービジュアルが似ちゃうんだ。
だからってワケでもないだろうけど、
この映画のチラシの裏面は、
父、母、愛、弟、
4人のアップのビジュアルで構成している」
----ははあ、これだニャ。
あら、原田美枝子だけニコニコ。
他の3人は、みんな一様に外を向いている。
「ここに、
すでにこの映画の中の人間関係が凝縮されている。
ということでさっそく物語を…。、
母・玲子(原田美枝子)の物忘れがひどくなり、
ついには、その言動がエキセントリックになっていく。
そこで父・克明(長塚京三)は、
長男・浩介(妻夫木聡)と一緒に、
彼女を病院に連れていく。
そこで出た検査結果は“余命一週間”。
父親は取り乱し、長男は思いつめる。
そんな中、ようやく連絡が付いた次男・俊平(池松壮亮)は、
いつもと変わらずヘラヘラ。
と言っても、務めて平静を装おうとしているんだけどね。
さて、ここからいよいよ
ぼくが今回、もっとも注目した“像崩し”が始まる」
----“像崩し”?
初めて聞くニャあ。
「それはそうだよ。
これはぼくの造語。
分りやすく言うと、
父親像、兄弟像、あるいは役者イメージ。
これらが、こちらが抱いている先入観とはまったく違っている、
こういうことなんだ。
日本映画、いや映画に関わらず、
その父親像と言えば一家の大黒柱。
で~んと構えている。
ところが、ここではもうあたふた。
中華料理屋では携帯の使用を店員んとがめられて頭に血が上るし、
夜中じゅう、不安を紛らわそうと息子に電話を入れる。
一方、その息子はと言えば、
兄・浩介は結婚、弟・俊平は母親に金の無心…
となると、この緊急事態での役割は
おのずと見えてくる…はず。
ところが、浩介は妻・美雪(黒川芽衣)に頭が上がらない。
いわゆる尻に敷かれている状態。
母の入院費用でさえ、
美雪から論理的に拒否されると、
それ以上なにも言えなくなってしまう。
さらに、母親はサラ金に300万の借金」
----そ、それは…!?
「これくらいで驚いちゃいけない。
父親は会社の借金と家のローンで4500万。
しかも家のローンでは浩介が保証人になっているため、
自己破産もできない」
----あわわわわ。
母親の入院だけじゃないんだ…。
「そういうこと。
しかもそれをきっかけに、
一家それぞれが抱えている“負”の面が次々に出てくる。
で、映画はその“負”が新たな問題を生み、
映画を牽引していくんだ。
しかも、“一週間後”は刻々と迫ってくる。
そんな中、思いもよらぬ、
あるひとりが
道を切り開いていく」
----分った。
それが弟・俊平!
「正解(笑)。
いい意味での“像崩し”。
これがこの映画の基本構造。
その中で、
それぞれが何を思い、何を喋るか…。
このセリフ一つひとつが、またリアルで新鮮。
もちろん、
目の前にいる人を別の人と勘違い。
本音を喋るなどといった、
母親の認知症に近い、
笑うに笑えないセリフも見どころではあるけどね」
----ふうむ。
これはふだんから人間観察が
よくできているということだニャ。
「うん。
この監督、
ほんとうにいまノリにノッている。
こういうときは、
間をおかず、
次々と作ってほしい。
ぼくはそう思うね」
フォーンの一言「とにかく観察力ありきなのニャ」
※古びてやけに大きい自家用車にも注目だ度
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