ラムの大通り

愛猫フォーンを相手に映画のお話。
主に劇場公開前の新作映画についておしゃべりしています。

『ゴジラ』(60周年記念デジタルリマスター版)

2014-05-27 14:09:29 | 新作映画

----これ、日本で作られた第一作目の『ゴジラ』だよね。
いま話題のハリウッドの方かと…。
期待して損しちゃった。
「フォーン、それはないよ。
この『ゴジラ』、
いわゆるデジタルリマスター版
1954年11月3日の初回上映状態を再現すると豪語するだけあって、
もう、目を疑うほど完璧な修復。
手元のチラシによると、
【映像】
①ゴジラ映画初、4Kスキャン
②修復専用ソフトで全体的に汚れやゴミを除去
③1コマ1コマ手作業でゴミやキズ、切断跡を修復
④細心のDI技術で明るさやコントラスト、シャープネス等を補正

とある」

----へぇ~っ。
でも、あまりクリアーだと、
当時の雰囲気が失われちゃうんじゃニャいの?
「ぼくもそれは少し頭をよぎったけど、
観ていて気にはならなかったね。
というのも【音声】も、
音声ノイズの取り除きが生む違和感、
ゴジラの鳴き声の迫力の維持に細心の注意を払いながら、
ノイズの除去、整音作業が行なわれた…
らしい。
この映画、周知のとおり
原水爆反対のメッセージが痛烈に込められているだけに、
そのセリフの一つひとつがとても意味を持っている」

----そうそう。
ゴジラは確か水爆実験から生まれたんだよね。
「うん。
もともとはジュラ紀の生物の生き残り。
自分たちだけで暮らしていたところを
水爆の放射能を浴びてモンスター化…」

----核という人類最強最悪の武器から生まれたんじゃ、
やっつけようにも手立てはニャいよね。
「そう。
そこで使われるのが
水中の酸素を破壊してしまうオキシジェンデストロイヤー
これは戦争で片目を失った
芹沢博士(平田昭彦)が研究によって編み出したもの。
彼は、これがいずれ戦争などに使われることを恐れ、
公表を避けている。
と、ここにも、原子力が兵器として使用された歴史への反省が見て取れる」

----ニャるほど。
十分、いまにも通用するニャあ。
「うん。
劇中、国会審議で
ゴジラが放射能を浴びて凶暴化したことを
公表する、しないの、鍔迫り合いになるシーンが…。
都合の悪いことは国民に知らせないという、
これまた、最近明らかになった、
ある“調書”をめぐる政府の動きと似ている」

----そういえばこんどのハリウッド版『GODZILLA』は、
地震、津波、原発事故が描かれているとかで
日本でそのまま公開されるのか
みんなやきもきしているよね。
「う~ん。
その答がこの『デジタルリマスター版』じゃないかと、
ぼくはそうとらえているんだけどね。
実は、この映画のラスト、
志村喬扮する山根博士
ゴジラは一匹じゃない。水爆実験が行なわれる限り、
また別のゴジラが現れる…というようなことを口にする。
そのアンサームービーがハリウッド版『GODZILLA』。
彼らはテーマを曲げることなく
今回の映画化に取り組んだワケだ。
そしてその内容については
東宝にも話を通してあるらしい」

----だったら、
日本公開でのカットはありえないよね。
「ぼくもそれを期待したいね。
ただ、ヒットにより早くも第二作目の製作が決定。
いったい、どのような路線として続いていくのか、
それが少し気がかりだな」




フォーンの一言「志村喬は同じ年に『七人の侍』にも出ているのニャ」身を乗り出す

※そのどちらもラストは彼の名セリフだ度
コトリ・ロゴこちらのお花屋さんもよろしく。

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