ラムの大通り

愛猫フォーンを相手に映画のお話。
主に劇場公開前の新作映画についておしゃべりしています。

『崖っぷちの男』

2012-05-16 23:20:44 | 新作映画
(原題:Man on a Ledge)


----この映画、7月公開だよね。
まだお話聞いていないの、他にもいっぱいある気がするけど…。
「うん。
でも、これが急いで喋りたくなるくらいオモシロくってね。
いや、急いでつけ加えれば、
おそらくある部分の人たちには
スゴく不評を買うとは思うんだけど…」

----どういうところが?
「けっこう、穴もあるし、
ツッコミどころも多い。
なぜ、ツッコミが生まれるかと言うと、
それは、それだけ物語のアイデアが
よく言えば斬新、悪く言えば突拍子もない
こういうことなんだけどね」

----タイトルからして
突拍子もない(笑)。
「でも、これは原題そのまま。
プレスによると
『誰かがビルから飛び降りようとしている時、
実際に使われる警察用語』ということのようだ」

----どんなお話ニャの?
「マンハッタンのルーズベルト・ホテル。
そこでひとりの男(サム・ワーシントン)が飛び降りようとする。
あっという間に、下には野次馬の人だかり。
警察も出動して彼を説得しようとする。
ところが、この男、
リディア・マーサー(エリザベス・バンクス)という女刑事を呼べと言う。
彼女は、少し前の任務で失敗を犯し、
若い警官の飛び降り自殺を食い止められなかったことで
心に傷を抱えている交渉人」

----“交渉人”を呼べ…ニャにか思い出すニャあ。
あっ、ズバリ『交渉人』だ。
ケビン・スペイシー、サミュエル・L・ジャクソンの…。
もしかして、この男も交渉人?
「交渉人ではないけど、元NY私刑の警官ニック・キャシディ。
彼は、2年苗に、移送中の時価30億円のダイヤを横領・転売したかどで
シンシン刑務所に服役中。
しかし少し前に、父親の葬式に参列し、
そこから脱獄に成功していた」

----せっかく逃げたのに、
なぜそんな目立つことを?
「自分は無実ということを証明しようとしたんだね。
実は、ここはもう想像つくけど、
彼のこの行動は、あることの時間稼ぎ。
そしてその“あること”とは、
弟ジョーイ(ジェイミー・ベル)とその恋人の“計画”を
目につかないように執り行うための囮的役割…
と、こういうワケだ。
で、ここも想像できると思うけど、
実は、そのダイヤは被害には遭っていない」

----ん?
「実は、持ち主であるダイヤ王イングランダー(エド・ハリス)が
狂言をしていた…
このことを彼らは暴こうとしているワケだ。
かくして、物語は、飛び降りを装いながら無線で弟に命令を出すニックと、
ビルに潜入してダイヤを入手しようとするジョーイたちという
ふたつのサスペンスが同時進行してゆくことになる」

----ニャるほど。
そのためにニックはリディアを味方につけようとしたんだニャ。
「そう。
彼女ならば、自分の真意を理解できるのではないか…とね。
実を言うと、リディアがニックを信頼していく過程の説得性は少し弱いし、
潜入にしても、
これってあまりにも巧くいきすぎだろう?
など、ツッコミ出したらキリがないワケだけど、
この映画は、そういうことを忘れさせる
いい意味での強引さがある。
これは監督が剛腕ということ。
よくできたエンターテイメントというのは、
本来は不自然=ありえないようなことを描き、
でも観ている間には、そうは感じさせないと言うところにあると思う。
いわゆる映画ならではの<嘘>。
ここがこの映画に僕が惚れたところ。
監督のアスガー・レスってドキュメンタリー畑で、
劇映画は初らしいけど、これはいい。
ある、ホテルマンの正体なんて
分かったときには、してやられたって感じ。
まあ、タイトルとは裏腹にハッピーな映画だったね」




                    (byえいwithフォーン)

フォーンの一言「高いところは苦手なのニャ」もう寝る
※サム・ワーシントン、ほんとうにあの高さに立って演技したらしい度(一部だけど…)

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