ラムの大通り

愛猫フォーンを相手に映画のお話。
主に劇場公開前の新作映画についておしゃべりしています。

『ムサン日記~白い犬』

2012-02-26 17:19:20 | Weblog
----この映画って『ポエトリー アグネスの詩』の助監督をやっていた人が
監督しているんだって?
「そう。パク・ジョンボム
本作では製作・脚本、そしてなんと終焉までこなしている。
ヒロインのスギョンを演じているカン・ウンジン
イ・チャンドン監督に見出されて
『ポエトリー・アグネスの詩』では看護師役に扮しているなど、
両作品の関係は深い」

----脱北者の話って聞いたけど…?
「そう。北朝鮮から中国を経て、
韓国に逃れて来た人たちが、
いったい、そこでどんな暮らしをしているのか?――
彼らは、北の情報を知っているからといって
特別扱いを受けるわけでもなく、
また、その過去を同情されるわけでもない。
まともな職に就くことはできず、
結局は仲間内で集まり、
生きる方策を見出していく。
その中には、
闇ブローカーとして器用にわたり歩く人もいれば、
本作の主人公・スンチョルのように、
将来の展望が見えぬまま、
日々、ポスター貼りの仕事で糊口をしのいでいる人もいる。
映画は、このスンチョルの孤独と焦燥の日々を
教会で見かけた聖歌隊のスギョンへの思いとともに描いていく。
その日常とは、
ポスター貼りの縄張りをめぐって暴力を受けたり、
同居している兄貴分のギンチョルの不始末が元で、
脱北者の仲間から追われたり…」

----ニャるほど。
タイトルの意味は?
「ムサンというのは、脱北者が目指す北朝鮮と中国の国境の町。
そして白い犬は、スンチョンが拾ってきた犬。
最初は、この犬は、あんまり映画に関係ないのでは…という扱い。
でも、途中から徐々に大きなウエイトを占めてくる。
この犬なくしては、
本作は成立し得ないほど、深い印象を残すんだ」

----見どころはどこ?
「スンチョンが、自分の抱えている秘密を告白するシーンを始め、
この映画には、いくつかあるけれど、
なんと言ってもラストの衝撃に尽きる。
ここは詳しく話すのは避けるけども、
手持ちカメラで背後から写す長回しの映像。
その手法により、観る方は
何か起こる…という不安を抱かずにはいられない。
そして…。
ここの撮影が、どれだけ大変だったことか?
スタッフ全員に気を飲みながら行なったのでは?
ただ惜しむらくは、
いま、話したことと矛盾するけど、
その裏側を想像させてしまったことかな。
でも、それを差し引いても
これは近年まれにみるラストシーンだと思うよ」



                    (byえいwithフォーン)

フォーンの一言「主人公の髪型が変なのニャ」複雑だニャ


" style="line-height:160%;">※あれはダース・ベイダーからの着想らしい度

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