ラムの大通り

愛猫フォーンを相手に映画のお話。
主に劇場公開前の新作映画についておしゃべりしています。

『死刑台のエレベーター』(2010年・日本版)

2010-07-30 23:43:52 | 新作映画
※かなり辛口。
各ファンの方はスルーしてください。



「う~ん。
これは、映画の出来不出来を言う以前に、
とにかく“考えられない企画”としか言えない。
ヒッチコックジョン・フォードなどの
超大物監督=巨匠の名作をリメイクする以上に無謀」

----えっ、そうかニャあ。
リメイクなんて、どこにでもよくある話じゃニャい。
「確かに。
でもね。
この映画のオリジナルは、
かのルイ・マルのデビュー作。
それこそヌーヴェル=ヴァーグの狼煙を上げた作品だ。
マイルス・ディヴィスの即興演奏、
エレベーターに閉じ込められた主人公(モーリス・ロネ)の
あがき、
そして映画史に残るジャンヌ・モローの超クローズ・アップ…。
観ているうちに、オリジナルの名シーンが次々と蘇ってきて…」

----でも、そういうのにチャレンジするって言うのは
悪いことじゃニャいのでは?
「う~ん。普通ならね。
でもルイ・マルがこの映画を作ったのは25歳のとき。
それを、50代にもなろうとする監督がリメイクするというのが
ぼくには分からない。
しかもフルデジタルで作っている。
いくら処理を施したとはいえ、
あのモノクロ・フィルムの映像からにじみ出ていた
“アンニュイの中のざわめき”は望みようがない」

----でも、そういうときは
別のアプローチをしているんじゃニャい?
「そこがまた難しいところ。
このリメイク版では舞台を横浜に設定。
古色蒼然としたビルを物語の中心に据え、
おっ、“これは
日活ムードアクションの線を狙っているのかな”と…」

----でも、そうじゃなかったってわけだね。
「うん。携帯という今の時代ならではのものが
当たり前のように登場。
そんな中、オリジナルの最重要アイテム、
写真現像を織り込まなくてはならない。
これはかなりキツイ。
映画は、ある意味、
時代のものだとつくづく思ったね」



                    (byえいwithフォーン)

フォーンの一言「で、どういうお話ニャのニャ」ちょっと怒るニャ


※完全犯罪が崩れる話。やはりルイ・マルは天才だ度


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