ラムの大通り

愛猫フォーンを相手に映画のお話。
主に劇場公開前の新作映画についておしゃべりしています。

『おのぼり物語』

2010-06-08 23:10:50 | 新作映画
----この映画、原作がマンガなんだって?
「うん。
コミック作家・カラヤス・サトシという人の自伝的4コマ漫画。
お話はシンプルで、
一本だけレギュラーを持っている
売れない漫画家・カラヤスサトシこと片桐聰が、
ある朝、ふと思い立って大阪から上京。
ところが、あっという間にその雑誌が廃刊。
貧乏な漫画家から、ただマンガを夢見る無職の男になってしまう…」

----うわあ、キツイ話だね。
「うん。で、彼が住んでいるのが3万円台のぼろアパート。
このアパートがなんとも懐かしく、
2階建てで外に階段が付いている」

----そういうのって、映画じゃよく出てくるよ。
「それはそうなんだけど、
彼が住むのが東伏見。
これを聞いて、えっ?
実はぼくは10代から20代にかけて7~8年ほど、
この東伏見の似たようなアパートに住んでいたんだ。
もっとも、家賃は1万8千円だったけど…。
それでも、ここを舞台にした映画って、
これまで観たことがなかったこともあり、
東伏見とは名ばかりで架空の場所かと…。
なにせ主人公の聰は電話で親に『東京タワーが見える』」

----それ、変だよ。あそこからじゃ遠すぎる。
「だよね。
実はこれは田無タワーのこと。
もちろん、ぼくが住んでいた頃は
そんなのは影も形もなかったけど…。
でもなじみの深い場所が出てくるのも善し悪しだね。
ごまかしているのがバレバレ。
たとえば、聰が東京で再会する同級生・由美子と
自転車にふたり乗りするシーンなんて、
青梅街道の東伏見坂下を何度も右から左へ。
それをずっと長い距離を乗っているかのように編集でごまかしている。
まあ、そんなこと言っては身も蓋もないし、
目をつぶらなきゃいけないんだけどね。
ということで懐かしさに浸った映画だったのでした。
おしまい」

----あれっ。これで終わり?
「う~ん。
まあ、お話としてはたいしたものじゃないし、
アパートの住人がちょっと変わっている割には
事件が起こるでもなし。
でも、そのだらだらグダグダ感が
あの土地にあっている。
いや、あくまでそこで過ごした自分の思い出なんだけどね。
まるで1970年代の青春を描いたような…。
その空気感はぼくは好きだったな」



                    (byえいwithフォーン)

フォーンの一言「俳優は誰が出ているのニャ」気持ちいいニャ


※主演はミュージカル界を代表する井上芳雄だ度

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