ハブ ア ナイス doi!

いつまで続くのかコロナとの戦い。
全て解放されて、もっと、もっと
心から楽しまないとねえ。

ピョン太のこと

2010年06月12日 22時58分59秒 | 自然
我が家の庭に1匹のカエルが棲みついている。
名前は、勝手にピョン太と名づけている。
このピョン太、もう10回くらいの冬を
我が家の庭で越している。

そもそも彼がどこから来たのかとても不思議だ。
家の周りは塀で囲まれているし、
カエルが繁殖するような、
溝や田んぼも周りにはない。
考えられるとしたら、
メダカ用に買ってきた水草に
卵がついていて、
それか孵化したのかもしれないというくらいだ。
とにかく、梅雨前のこの時期に
突然姿を現し、庭の片隅で優雅に暮らし始めるのだ。
10年くらい経つから、体格もそれは立派だ。
それに、色素細胞を駆使した
保護色による変身も見事だ。
塀にくっついているときは灰白色、
葉っぱの上にとまっているときは鮮やかな緑色、
梅の木の幹に佇んでいるときは、
出来るだけ黒っぽい服に着替えている。

そんな能力がすぐれていたからこ
そ10年近く、カラスなどの天敵から
逃れることが出来たのだろうね。

 雨が近づいてきたときの、
レインコールもたいしたもので、
狭い庭に響き渡るような声で、

ゲッ、ゲッ、ゲッ

と鳴いている。
従って、オスであることには間違いない。

それと、食べ物には苦労しなかったろう。
我が家の庭には、蚊柱も立つし、
そんなのを食べるのかどうかしらないが
ダンゴムシも結構いる。
土をたびたび動かして、
肥やしているからミミズなんかも豊富にいる。

ただ、この10年間、
連れ合いはなくさぞかし孤独な人生、
いや蛙生ではあっただろう。

いっそ捕まえて仲間のいそうな所へ離してやるか、
どこかの田んぼか林から数匹捕まえてきてやるか。
と、今年はそんなことも考えているのだ。

今日も今日とて、
キンモクセイの陰に置いたランの鉢植えで、
緑色の服を着てのんびりと暮らしていたなあ。

昔からカエルは結構身近な存在なので、
かのイソップ童話にも
カエルにまつわる話がいくつかある。

ひとつは、

「太陽とカエル」

太陽が結婚するという話が起こったときに、
生き物達はこぞってお祝いをしたが、
カエルは「結婚して子どもでも出来て
今よりもっと熱くなったら、
川の水は干上がって
生きていけなくなる」
と反対をしたそうだ。

これは、先のことばかり考えて
クヨクヨしてたらダメなんだぞ
という教訓を含んでいるのだそうだ。

そしてもうひとつは、

「王様をほしがったカエル」

で自分達の暮らしを守ってくれる
強い王様を神様にほしいと頼んだところ、
王様に強いヘビを遣わされて
結局自分達が全部食べられてしまったというお話。

この話の教訓は、
「他人任せにせず
自分の人生は自分で切り開いていくべきだ」
というモノだ。

どちらの教訓も、
今のdoironには示唆に富んだお話だぜ。

そんなことを知ってか知らずか(絶対知らんけど・・)、
今夜もピョン太は庭の片隅で
ゲッ、ゲッ、ゲッと大声で唄っている。

どうやら明日は大阪も梅雨入りのようだ。

そしてそれが明けたら
doironの大好きな夏がやってくる。