雑記帳

日常の出来事や、読んだ本のあらすじや感想など書いています。

シアター!

2011-09-17 21:00:00 | 
有川 浩
アスキー・メディアワークス
発売日:2009-12-16


有川浩著"シアター!"を読みました。
おもしろい本でした。
ひきこまれてあっという間に読み終わりました。

小劇団シアターフラッグを主宰している春川巧が兄司に
300万円がないと劇団はつぶれる、お金を貸して欲しいと
泣きついてきます。
司は条件付きでお金を貸します。その条件は2年間で
お金を返すこと、返せなければ劇団は解散することと
いうものでした。
プロ声優として名を知られている羽田千歳が入団してきます。
演劇はやったことがない千歳ですが巧は才能があると
思っています。
今までは団員すべてが舞台に立つという方向でやって
きましたが、これからは登場人物を絞ってやって
いこうという巧に反発して団員が離れていき10人
ほどが残っているだけになりました。
司は条件の一つとして劇団の経理、渉外を自分が見ることを
受け入れさせます。

好きでやっているのだから儲けようとはしなかった劇団の
メンバーですが司は黒字にしようと改革を始めます。
団員に鉄血宰相というあだ名を奉られます。
巧は住まいをたたんで司の住む実家へ帰り家賃の出費
を抑えます。この家が団員が集まる場所となります。
お金は切り詰めようと思えば切り詰められるものです。
徹底的に切り詰めます。
練習場所は公共の施設を使うことになります。同じ場所を
続けて使うことはできなくて毎日電車に乗ってあちらこちら
の施設へ出かけることになります。
衣装や舞台道具に費用がかからない出し物を書けという
巧への命令です。
出費は極力押さえ、入場料以外の入金もいろいろ考えます。
パンフレットは広告を載せ広告料で作る、台本も印刷して
売る、1日目の映像を次の日からDVDにして売る等々
考えます。
ホームページや千歳のブログで舞台の宣伝をします。
巧と司、兄弟仲がとてもいいです。
司は子供のころいじめられっ子だった巧をかばってきました。
脚本書きと人を動かす才能を発揮していじめから
脱却した巧です。
兄弟のやり取りや、団員同士のやり取りもたのしいです。

舞台が始まります。

この本は1回目の舞台の終了までです。年2回の公演です
から半年過ぎたところです。
はたしてこの劇団は続けられるのか潰されるのかそこまで
知りたいです。
シアター!2が出版されています。
早く読みたいのですが、図書館の予約の行列は長いです。
読めるのはずっと先になりそうです。9/5

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