雑記帳

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片桐酒店の副業

2013-02-18 18:59:50 | 

徳永圭著"片桐酒店の副業"を読みました。
片桐酒店は酒店だけでなく配達の副業もしています。
ほかの宅配業者が扱わないものでも配達します。
丸川拓也は大学生でお金に困って片桐酒店で臨時に
アルバイトをしています。
最初に拓也が登場してくるので拓也が主人公なのかと
思いましたが臨時アルバイトが終わったら退場して
再度お金がなくなってまた登場してきます。
店番のパートのフサエさんがとぼけていておもしろい
人物です。

アイドル歌手の楽屋に手作りのケーキを届ける。
あまり来てくれない孫に亀を届ける。
上司につらくあたられる女性パートが上司に悪意を
届ける。
離婚する夫婦の夫から新婚旅行で行った沖縄で買った
壺を沖縄の海へ投げ込んできて欲しいという依頼。
中学生から二十歳になった自分への手紙を届ける。

ずいぶん変わった依頼ばかりです。
悪意を届けるというのは犯罪すれすれ、ではなく
犯罪ではないかと感じます。
これはちょっと危険な仕事です。
片桐は親のやっていた店を継ぎました。
会社員だった時に自分のせいで同僚を事故死させて
しまったという苦しみを抱えています。

もっとダークな話なのかなと思っていましたがそんな
ことはありませんでした。
徳永さんは愛知県生まれだそうで片桐酒店はたぶん
岐阜県にあり名古屋市に配達する話もあって愛知県人
には親しみやすい本でした。

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