雑記帳

日常の出来事や、読んだ本のあらすじや感想など書いています。

マスカレード・ホテル

2013-06-24 23:00:27 | 

東野圭吾著"マスカレード・ホテル"を読みました。
軽い感じでさらさらと読めます。
ミステリーといえばそうですが、仕事小説の面が大きい
ように思います。
連続殺人と思われる殺人事件が三件続いています。
犯人が残していく手がかりから次に事件が起きるのは
一流ホテルのホテルコルテシア東京だとわかります。
犯人も被害者もわかりません。
警察は捜査員をホテルの従業員に潜り込ませることに
しました。
新田はフロントクラークとして監視することになりました。
新田の教育係は山岸尚美という女性です。
他にもベル・ボーイやハウスキーパーに扮しています。
フロント・クラークらしかぬ新田に尚美は外観から歩き
方などを厳しく指導します。
いろんな人がやってきます。
自分で煙草を吸っておいて禁煙室が臭うと暗にグレード
アップを求めてくる人がいます。
ガウンを持って帰ったと疑われるようしむけ、問い
正されたら持ってなくて脅そうとする人がいます。
宿泊客の情報は絶対に漏らしてはいけません。
客はいろんな手を使って聞き出そうとします。
各種トラブルが起きた時に尚美は的確に処理
していきます。
新田は尚美の職業姿勢に感嘆するようになります。
新田は短時間にフロント・クラークの仕事に慣れ
本来の仕事のみならずホテルマンとしてもしっかり
仕事をするようになります。
能勢という前に新田と組んでいた品川警察署の刑事が
います。
一見頼りなさそうで新田もそう思っていました。
しかし実際は切れ者で場所を動けない新田に変わって
しっかりと調べてきて新田をサポートします。
だんだんと事件の様相がわかってきます。
インターネットを利用した集団犯罪です。

事件が起ると予告されていた日は、狙われているに
違いないというお客の監視に力が注がれました。
しかし実際に狙われていたのは…

ホテルで働く人達がどのような信念の元にどのように
働いているのかがわかります。
誇りをもって働いています。

しかし一流ホテルに泊まることがない私にはちょっと
実感がわきません。
ホテルの従業員の人とはチェックイン、チェックアウトの
事務的な接触しかありません。
ずるいことを仕掛けてくる人たちはホテル側が実際は
どうなのかわかっているということを知っていながら
やっているのは、なさけなくてはずかしいことだとは
思わないのでしょうか。

犯行の動機は逆恨みです。
こんなことで殺されたらたまったものじゃありません。

新田と尚美の間にロマンスが芽生えるというありきたりの
展開になっていくのかと思いました。
そうなるかもというところで終わっていてありきたりに
ならなくてよかったです。
マスカレードとは仮面舞踏会のことだそうです。
お客さんは本来の姿に仮面を着けてやってくるという
意味のようです。

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