有川浩著"図書館危機"を読みました。
"図書館戦争"、"図書館内乱"のシリーズ3冊目です。
登場人物は前作と同じです。
郁は高校生の時助けてくれた王子様が実は堂上だと
知ってしまいました。
小牧には打ち明けましたが他の人には言えません。
堂上に対して今まで通りの態度ではいられません。
最初のエピソードは図書館に出没する痴漢を捕まえる
話しです。小牧の恋人の鞠江が被害に会い堂上班は
郁、柴崎をおとりに痴漢を捕まえます。
同期の郁、柴崎、手塚は昇進試験を受ける時期に
なりました。
筆記と実技試験があります。実技試験は読み聞かせなど
で時間内子供達の興味を引き付けておけるかを見る
ものです。
柴崎、郁は問題ありません。
優等生の手塚は子供の扱いが苦手で柴崎に助けを求めます。
郁は筆記を堂上にしぼられやっと通過です。
実技は郁がトップ、手塚はとつとつと読み聞かせを
しますが子供達は時間中集中してくれていてパスしました。
出版社の折口は人気者の俳優の香田大地のインタビーに
行きます。いままで明かさなかった子供時代のことを
今回公表することになりました。
両親に捨てられ床屋をやっている祖父母に育てられました。
記事が校了したころ出版社と香田の間でトラブルが発生
します。
出版社はメディア良化委員会の検閲にひっかからないよう
床屋を理容師あるいは散髪屋さんと言い替えました。
香田は床屋でなければだめだと引きません。
困った折口は図書館特殊部隊隊長で元恋人の玄田に助けを
求めます。
玄田が出してくれた知恵は香田に裁判所に訴えてもらい
床屋を認めさせ良化委員会に手出しさせないことでした。
郁の故郷茨城の図書館に出動することになりました。
図書館の隣の美術館で開かれる絵は良化委員会の標的に
なり騒動は避けられません。
茨城の図書館は問題を抱えています。無抵抗者の会が
深く入り込んでいて防衛員は武器を取り上げられ地位も
最下位に落とされ自力で防衛することができません。
図書館長の事なかれ主義がまねいた結果です。
郁は女性寮で陰湿な嫌がらせを受けます。
うまくいってなくて苦手な母親に防衛隊にいることを
告げ口され母親が乗り込んでくる事態を引き起こします。
良化委員会との戦闘が始まります。
郁も堂上について参加します。
玄田は何十発もの銃弾を受けます。
関東図書基地指令稲峰は責任を取って退任することに
なります。
郁の堂上に対する恋心がいっぱいです。
仕事中や戦闘中までよそ事を考えていては危険な
仕事なのにどうかと思います。
母親との確執も表面化してきます。
逃げ回っていたことに直面しないわけにいかなくなります。
父親やお兄さんたちはわかっていてくれます。
メディア良化委員会と図書館との戦い、なんだか
不可解です。国民は無関心で一部の人たちの戦いと
いう感じを受けます。
いわば内乱なわけなのに突発的に行われる戦闘は
ゲーム感覚です。
命がかかったゲームなんてむなしいです。
本はどんどん読み進められます。
登場人物もしっかり性格付けられていておもしろいです。
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