風野真知雄著"くじらの姿焼き騒動 隠密味見方同心"を読みました。
見麻美町奉行所の同心の月浦波之進は特命の味見方になりました。
食べ物屋がらみの事件を扱うことになります。
波之進は人がみつめるいい顔をしていて、剣術も学問も
出来ます。
町人だった妻のお静がいます。
父の壮右衛門と弟の魚之進といっしょに住んでいます。
魚之進は顔はよくなく剣術や学問で兄に劣ります。
"禿そば"
金貸しの得蔵が殺されました。
当たった富くじを元手に食い物屋にお金と口出しをして利益を
手にして大きくなりました。
下手人とそばの名前について議論しているのを人が聞いていました。
禿そばといったのではと波之進は考えます。
つるつると食べられるそばのことかと思います。
"うなぎのとぐろ焼き"
うなぎをとぐろを巻いたように料理したものを出す店があります。
マムシの剛助と呼ばれた男が5年間どこかで修行をしたのち
戻ってきて店を出しました。
店に来ていた男が殺されて見つかります。
にゃんこの麻次という岡っ引きが波之進の仕事を手伝うように
なります。
"くじらの姿焼き"
波之進はくじらの店で鯨料理を食べました。
くじらの姿焼きを食べたという話を聞きます。
浜で漁師たちがいけにえを捧げるお祭りとして行うのだといいます。
くじらといっても大きなものではなくいるかかそのくらいの
大きさのものです。
くじらの周りに火を焚いて焼き通りがかりの者たちに無料で
振舞いました。
波之進は何かのたくらみがあって行われていることを
見破ります。
"鍋焼き寿司"
江戸あ鍋焼きうどんの屋台が登場するようになりました。
鍋焼き寿司の屋台もあると聞きますが、なかなか出会うことが
できません。
暖かいご飯に煮たアナゴを混ぜたものです。
食べた人はおいしいと言います。
算盤屋の主人が殺される事件が起きました。
その家のまわりで鍋焼き寿司の声がしたといいます。
最後はびっくりの出来事です。
シリーズ物になると聞かされているのにこれはないよね。
主人公に慣れてきたというのに次はまた初めから気持ちを
切り替えてかからなくてはいけないではないですか。