シルビア・ウォー著"荒野のコーマス屋敷 メニム一家の物語"
を読みました。
"ブロックルハースト・グローブの謎の屋敷"の続編です。
前作でアップルビーが作り出した人物のアルバート・ボンド
からまた手紙が届きます。
今度は本物で人間です。
メニム一家を作ったケイト伯母さんがアルバートの前に
幽霊として現れてメニム一家の手助けをするよう頼みます。
ブロックルハースト・グローブが高速道路の建設予定地に
なって立ち退きをせまられます。
人間と交渉事ができない彼らには助けが必要です。
アルバートは代々受け継がれてきた古い家を田舎に持って
います。
一旦ここに引っ越そうということになります。
何もない荒野にコーマス屋敷は建っています。
家族の誰もがこの家に馴染めません。
父のジョシュアのみが前の家に帰り夜勤の仕事に戻ります。
アルバートは仕事の合間に献身的に一家のために
尽くします。
しかし家族はあまりありがたがってはいません。
スービーはすねて図書館にひっくりかえって家族と会おう
ともしません。
わがまま娘のアップルピーはバイクで内緒に元の家に
帰ってしまいます。
屋敷に誰がいると気づいた近所の子供たちが家に侵入して
きます。
等身大の人形のスービーを見つけて行事の焚火で燃やすのに
ちょうどいいと、持ち出してしまいます。
幽霊のケイトはアルバートを叱咤して助けに走ります。
事態はメニム一家にはたいへんいい結果で終結します。
しかし15、6歳の子供ってこれほど御しがたいもの
なんですかね。
スービーにしろアップルビーにしろ、はぁーとため息つきたく
なるほどどうしようもないなあ。
これが子供なんだよって中学生、高校生を持つ親なら
思えるのが普通なのかもしれません。
アルバートは本当にがんばっているのに感謝されることも
少なく、よけいなことだったとばかりの言われようで
かわいそうです。
彼がいなかったらどうなっていたかわからなかったという
ことは心底ではわかっているのでしょうが、もう少し
対応のしかたがあるのではと思ってしまいます。