西澤保彦著"さよならは明日の約束"を読みました。
おもしろかったです。
日柳永美はエミールと呼ばれています。
長身で人の数倍も食べる大喰らいの本が大好きな高校生です。
クラスメートの柚木崎渓は本も好きだけど人に知られない
ようなジャンク映画が大好きです。
柚木崎の行きつけの喫茶店のブック・ステアリングの店長が
梶本です。
"恋文"
エミールの祖母も、亡くなった祖父も本好きです。
家には書庫がありエミールはよくきています。
祖母が独身の頃に買った本の間からヒッチコックに宛てた
封筒が出てきました。
封を切って読んでみるとそのころ同居していた工藤さんが
書いたものでした。
自分が死んだらこの二人のうちどちらかに殺されのだと
書かれていました。
工藤さんは殺されてはいません。ずっと連絡は取っていません。
"男は関係なさすぎる"
柚木崎の行きつけの喫茶店のマスターの梶本はエミールや
柚木崎と同じ迫扇学園の卒業生です。
梶本も知っている与芝満津江先生が校長になるという話から
梶本の学生時代の出来事が語られます。
梶本の出生の秘密にも関係があります。
心臓の病気で与芝先生が倒れた時に側にいた梶本は先生が
口にした言葉がなんのことだかわかりませんでした。
エミールと柚木崎が知りあいエミールもブック・ステアリングに
行くようになります。
"パズル韜晦"
柚木崎は友人に亡くなった祖父が書いていたミステリーの
原稿をわたされます。
ミステリーで殺されて首を切られた女性が三人登場します。
首のすげ替えが行われており、一人だけ首なしでした。
犯人は誰なのか推理して欲しいと頼まれます。
柚木崎は放課後の教室で読んでいるとエミールがやってきて
いっしょに読んで推理します。
"さよならは明日の約束"
ブック・ステアリングは4階にあります。
1階のお店で高校のクラス会が開かれました。
屋舗万里子は出席しました。
梶本もそのクラスでしたが出席しませんでした。
後日に屋舗は忘れ物のことを聞きにきて、梶本の店に寄りました。
エミールと柚木崎も店におり、クラス会の時に不思議に
感じた出来事を語ります。
卒業アルバムに色紙が載っています。
屋舗も書いたはずなのにありません。
エミール、柚木崎、梶本にエミールの祖母と登場人物たちの
雰囲気が好きです。
本好きな人たちが登場します。
一人の時間は限られており世の中のすべての本を読みつくすことは
できないでしょう。
みんなたくさんの本を読んでいます。
そして内容をよく覚えています。
どうしたらそういうことができるのでしょう。
次から次へと読んでも抜け落ちていってしまう私はちょっと
悲しいです。
表紙の店の感じ、いいですね。
こんな店にいってみたいです。