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「札幌アンダーソング」小路幸也

2021年09月26日 14時02分48秒 | 読書
「札幌アンダーソング」小路幸也


主人公は若手の刑事・仲野久.
ある猟奇的な殺人事件の捜査を進めるために,専門家の意見を聞くことになるのだが,その専門家というのが,天使のような美貌を持ち,かつ「変態の専門家」という触れ込みの春(しゅん)少年.
春は4世代前までの先祖の記憶を持つという.100年前のある出来事と,この事件が関係あるらしい...
というオープニングで始まる.
久にしても,春にしても,犯人と思われる青年も,また久の家族や刑事たちも,一人一人のキャラクターが個性的にしかも魅力的に描かれていて,読んでいくのが実に楽しい小説だ.
エンタテーメントとして本当に良くできた作品だと思う.
300ページ近い長編だが,飽きることがない.ほとんど一気読みだった.

小路幸也作品は,「猫と妻と暮らす 蘆野原偲郷」に続いて2冊目だが,一番有名な「東京バンドワゴン」が未読なのだ.



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