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「幸福のパズル」折原みと

2017年08月26日 15時16分43秒 | 読書
「幸福のパズル」折原みと


思いっきり恋愛小説?でした。

主人公は若くて才能ある女流小説家「倉沢みちる」

お相手は、格式ある老舗ホテルのオーナーの一人息子で、サーファーでもある「蓮見優斗」

この設定だけ見ると、「ヘッ」とか言って、本を放り出したくなる硬派の諸兄もおられると思う。
しかし、この小説、この設定から予想されるほど、甘々のストーリーではなかった。

恋愛小説というより、波乱万丈の人生模様を描きつつ、沢山の危機的な状況から立ち直る過程で、人生の意味や生きる目的のようなものに、気付いていく成長の物語といえる。

エゴイストで人から搾取することしか考えていないような悪い奴も出てくるし、それにまんまと騙されて、奈落の底に落とされてしまう、主人公もリアルに描かれる、かなり痛い、エピソードもてんこ盛りだ。

現代版、「君の名は」か?

あ、「君の名は」は、去年大ヒットしたアニメじゃなくて、1952年のラジオドラマの大ヒット作のこと。
どれくらいヒットしたかというと、その放送時間には銭湯の女湯が空になる、と言われたほど。
相思相愛の二人なのに、周囲の様々な事情や、二人の仲を嫉妬する人たちの企みのために、なかなか二人が合うことができないというドラマなんですが、それを彷彿とさせるものがあった。

いずれにしても、一途な想いというのは、良いものです。


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