書く仕事

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「復活の恋人」西田俊也

2009年02月18日 17時37分47秒 | 読書


中学3年生で交通事故に会い,20年間意識不明で眠り続けた後に意識が回復した,肉体年齢35歳,精神年齢15歳の男性,青木くんが主人公.
『中学3年のぼくは、あこがれの同級生・小夜子とのデートに出かける直前に、轢き逃げ事故に遭って、そのまま昏睡状態に。20年後、ぼくは目覚めた。医者は「奇跡だ」と言った。会いたかった小夜子は親友の妻になり、しかも離婚していた。』
親友と離婚していた小夜子に会うこともでき,彼女も主人公を温かく迎えてくれた.
でも,この主人公は体は35歳でも,心は15歳のままなので,大人の女性になってしまった小夜子に違和感も感じるわけで...
こう書くと,ファンタジーか恋愛ものっぽく聞こえるかもしれませんが,雰囲気はとっても重いです.
登場人物の多くが心を病んでいるか,病んだ過去がある.
エンタテイメント性は薄いかなあ.
スリルやミステリーを期待すると,がっかりします.
でも,読んでて退屈することはありません.
400ページありますが最後まで読み通せます.
不思議な小説です.
特にヤマ場もないのに,なぜかなあ?
どう,評価していいかわからない不思議な小説ということで.

あと,ちょっと書きづらいけど,セックスに対する男性の心理描写がうまい.

たいていの小説に書いている男性心理はうそです.

女性の皆さんにはこの本は男性心理を勉強するのに大いに役立つと思います.

逆に女性心理はどうなっているか知りたいものだけど.
そういう小説にはお目にかかったことがない.というか,セックスに対する女性の心理描写が正しいか否かは,男性である私にはわからないですけどね.


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