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どんな小説にもテーマがあるというのが私の考えです.
テーマといっても,ワンフレーズで表現できるとは限らないし,ワンセンテンスかもしれない.
でも,何らかの主張というか,読者に向かって語りかけたい作者の「想い」があると思うのです.
その「想い」とストーリーの面白さとがうまく重なると,お気に入りの1冊となるわけで.
当然ながら「想い」がすばらしくても,ストーリーがつまらないとダメですね.
で,この「秘密」の話となるのですが...
ストーリーはべらぼうに面白いのです.ほとんど一気読みしてしまいます.
物語の展開が早くて息つく暇もない感じ.
会話も洒落ているし,ちょっとほろりとする場面もある.
でも,読み終わってみると...
ん?
で,結局なんだったの?
という想いが私の胸に残ったのですよ.
もちろん,それは単に,私の期待した展開と違っていただけなのかもしれません.
この物語から,麗しい夫婦愛を感じ取る読者もいるのかもしれませんしね.
ただ,私には今ひとつピンと来なかった.
ふ~む.
なぜかな.考えてみよう...
たぶん,こういうことなのかもしれない.
すべてを包み隠さず相手にぶつけて,本音+本心で相手を理解しあう愛 →これをタイプAとしましょう.
それに対して,相手の立場や自分との関係を慮って,相手を傷つけないことを最優先して,相手を守る愛 →これをタイプBとします.
主人公の妻,直子はタイプBなのですね.
考えてみたら,私はタイプAが好みなんだな.
なんじゃ,そういう話かい!! って思ったかたもいるでしょうね.すみません,そういう話なんです.
私はだめなんです,直子タイプが.
でも,考えてみたら,私のかみさんはどちらかというとタイプAだなあ.
う~ん.
自分がわからなくなった.
こういうときは,焼酎でも飲んで,寝ちゃおう.
明日は休みだし.