書く仕事

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「秘密」東野圭吾

2008年11月08日 16時57分47秒 | 読書


どんな小説にもテーマがあるというのが私の考えです.

テーマといっても,ワンフレーズで表現できるとは限らないし,ワンセンテンスかもしれない.
でも,何らかの主張というか,読者に向かって語りかけたい作者の「想い」があると思うのです.
その「想い」とストーリーの面白さとがうまく重なると,お気に入りの1冊となるわけで.
当然ながら「想い」がすばらしくても,ストーリーがつまらないとダメですね.

で,この「秘密」の話となるのですが...
ストーリーはべらぼうに面白いのです.ほとんど一気読みしてしまいます.
物語の展開が早くて息つく暇もない感じ.
会話も洒落ているし,ちょっとほろりとする場面もある.

でも,読み終わってみると...
ん?
で,結局なんだったの?
という想いが私の胸に残ったのですよ.

もちろん,それは単に,私の期待した展開と違っていただけなのかもしれません.

この物語から,麗しい夫婦愛を感じ取る読者もいるのかもしれませんしね.

ただ,私には今ひとつピンと来なかった.

ふ~む.
なぜかな.考えてみよう...
たぶん,こういうことなのかもしれない.

すべてを包み隠さず相手にぶつけて,本音+本心で相手を理解しあう愛 →これをタイプAとしましょう.

それに対して,相手の立場や自分との関係を慮って,相手を傷つけないことを最優先して,相手を守る愛 →これをタイプBとします.

主人公の妻,直子はタイプBなのですね.

考えてみたら,私はタイプAが好みなんだな.
なんじゃ,そういう話かい!! って思ったかたもいるでしょうね.すみません,そういう話なんです.

私はだめなんです,直子タイプが.

でも,考えてみたら,私のかみさんはどちらかというとタイプAだなあ.

う~ん.

自分がわからなくなった.

こういうときは,焼酎でも飲んで,寝ちゃおう.
明日は休みだし.