goo blog サービス終了のお知らせ 

プラチナ世代のマラソン旅行

時悠人chosan流処世術

★成人の日に思う

2011-01-10 14:20:42 | 日記・エッセイ・コラム

 今年の新成人の数は124万人で、団塊の世代が成人を迎えた1970年の246万人の約半分。時代背景は異なるが、高齢者を支える負担割合では、新成人が団塊の世代を支える負担が約2倍になる勘定だ。

 「成人の日」の今朝、ISP細胞の発見者の京都大学山中教授が、高校生を対象に講演した模様がNHKテレビで流れた。その内容は、高校生に限らず、新成人や中高年層も傾聴すべき示唆に富んでいた。キーワードは、「V&W」(=Vision & Hard Work)。

 教授は、自分が経験した幾つかの挫折を紹介したが、なかでも臨床医としての挫折談は衝撃的だった。他の医師が20分で手術出来るところを2時間かかり、「山中はじゃま中」と蔑称されて、臨床医の道を断念した。その後、渡米し精進を重ね帰国したが、研究環境に恵まれず、決して順風満帆ではなかったそうだ。

 先にノーベル賞を受賞した根岸博士も「必ず挫折するが、それを乗り越える意志力」と「海外留学の大切さ」を強調された。志を高く持ち失敗を恐れず、一生懸命努力した結果が大きな成果に結びついた点で共通だ。

 目を政治の世界に転じると、「子供手当」や「高校授業料の無償化」が集中砲火を浴びている。批判の根拠は、財源をどうするかに集中しているが、財源論は、手段であってビジョンではない。少子高齢化の進展を無策で放置して来た結果が、新成人達に重くのしかかっている。