リスボンの北方約100㎞にあるオビドスは、城壁に囲まれた人口800人程の小さな町だ。歴代王妃がその美しい景観を愛でて直轄地として支配したという。 ローテンブルグのように大規模ではないが、城壁に囲まれた石畳は、中世の風情を残す箱庭のようだった。
オビドスからコインブラへ向かう途中、ナザレに立ち寄った。 夏期には、大勢の観光客でにぎわうナザレの海岸も今はひっそりしていて、海岸線を散歩する姿が目立つ程度だった。ナザレから20㎞ほど北にあるコインブラは、ポルトガル第3の都市で学生町として有名だ。 人口15万人中、学生が2万人をかぞえ、大学関係の事業に従事する人が市民の4割を超えるとか。商店街を行き交う人々の姿が生き生きしているのも、若者のエネルギーが支えていると感じた。
コインブラのホテルで、室内に置かれたゴミ箱に色分けしたボックスが4個入っていた。「資源別に分別して捨てろ」とのメッセージと理解できるユニークさに感心した。