プラチナ世代のマラソン旅行

時悠人chosan流処世術

★春雷

2009-03-17 10:35:39 | 日記・エッセイ・コラム

 遠雷が耳に心地よく、惰眠をむさぼっていたら、頭上を襲うような大音響が鳴り響き、我に返った。春雷は、冬に終わりを告げ、春を呼ぶのでめでたいと言うが、雷鳴は決して好きになれない。

 暦の上では、今日が彼岸の入りで20日が春分の日だから、確実に春が近づいている。気温も徐々に高めに推移し始め、桜の開花情報も聞かれる。「世の中は 三日見ぬ間に 桜かな」という句は、桜が咲き始めたことを詠んだものだが、「に」を「の」に変えると、逆に三日見ないうちに散ってしまった意味になる。日本語の助詞の使い方が如何に難しいかを思い知る。

 「年々歳々花相似たり 歳々年々人同じからず」。世の中の移り変わりもさることながら、時間の過ぎ方が若い頃よりも速く感じられる。動作が緩慢になった加齢の所産か。緊張感の欠如を戒めながら、あと何回桜を見ることが出来るのだろうと思い巡らしている。