プラチナ世代のマラソン旅行

時悠人chosan流処世術

★「利尻・礼文」道中記②隠れた名物

2007-07-29 09:15:49 | 旅行記

 利尻島・礼文島を訪れる旅行客で、「昆布」を買わない人はまずいないという。土地の人の話では、「ぜったいに昆布なんか買わん」と、うそぶいていた人でも、帰る頃には必ず、手に持っているそうだ。

 それも道理で、島内に泊まれば魚介類と一緒に昆布料理が食膳に並び、口にすればその美味しさに買いたくなってしまう。名所では、試食用に昆布が供されるし、定期観光バスに乗ると、昆布のお土産が付いて来るから、まさに昆布王国だ。

 さて、7月はウニ漁の最盛期だが、今回の旅行で私のウニ観が根底から覆ってしまった。普段、出回っているのは、むらさきウニだが、今の時期はバフンウニが揚がる。その日の朝、陸揚げされたバフンウニの濃厚な味は格別で、甘みが口内一杯に広がり、食後も余韻をひく。味比べしたくて、フェリー乗り場の近くの食堂で、二種類のウニ特盛りの二色丼をお願いしたら、「出来ん物は無いよ」と快諾してくれた。後で知ったのだが、テレビにも登場した名物女将の店だった。

 もう一つの発見は、ほっけの美味しさと料理の幅。ほっけの開きを見慣れていた身には、刺身やつみれ汁、ちゃんちゃん焼きが実に新鮮な驚きだった。くせがなく、あっさりした甘い食感の刺身はその土地でなくては味わえない。昼も夜もウニ漬けで飽きたので、帰る日の昼食は、某料理旅館で「ほっけ焼き定食」を注文した。特大サイズの姿形にも驚いたが、臭みが無く脂が乗って最高だった。

 今まで釧路のほっけが一番と思っていたが、利尻・礼文の海で獲れたほっけの方が上等のような気がした。ウニと昆布だけでなく、ほっけの味も捨てがたい”隠れた名物”で、お勧めの一品だ。