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時悠人chosan流処世術

●楽天対TBS⇒通信と放送の融合

2005-10-18 08:54:19 | 日記・エッセイ・コラム
 楽天のTBSとの経営統合問題は、M&A問題としてよりも、「通信と放送の融合」の視点から観た方が興味深い。

 昭和60年、電電公社が民営化して以来、「通信と放送の融合」は必然的に発生した。長く続いた一社独占の通信事業が民間に開放され、新規参入事業者が誕生。熾烈な料金値下げ競争を展開し、一段落。固定電話から移動体(携帯電話等)主流となり、インターネットの普及とともに、映像の配信も可能になってきた。この12月5日からは、ソフトバンク・グループの会社が、yahoo!BBのADSL回線を使って有線テレビの試験サービスを行うところまできた。

 この目覚しい通信業界の発展にくらべ、放送業界の方は、アナログからデジタルへと切り替わりつつある段階。デジタル放送になれば、インターネットとの親和性がより強い。放送事業者が視聴率稼ぎのコンテンツ作りに熱心で、既得権益にあぐらをかいていたところを、通信事業者の急先鋒であるIT企業に足元をすくわれたともいえる。

 しかし、エンドユーザーにしてみれば、融合問題はそれ程大きな問題ではない。使い勝手が良ければよいのである。電話とパソコン・テレビが一体となった端末1台であらゆるサービスを享受出来る時代。監督行政機関の検討遅れが気掛かりだが、楽天の攻勢で「通信と放送の融合」時代が間近いと予感させる。