プラチナ世代のマラソン旅行

時悠人chosan流処世術

●隣人の死

2005-10-04 10:19:50 | 日記・エッセイ・コラム
 おとなりのご主人が亡くなった。享年63歳。 「成老病死」は世の常だが、余りにも若い死に愕然とした。

 日頃、それ程深い付き合いをしているわけではなかったが、私には、漠然とした不吉な予感があった。自分自身が、3年前に死線をさまよって以来、健康の微妙な変化に鋭敏になったので、他人の変化にも、いち早く気付くようになっていたからだ。

 彼は、毎日、庭木の水遣りと週一回の洗車を欠かさないマメな人だった。それが、ここ2ヶ月位前からその頻度が少なくなり、1ヶ月前には、ついに、その姿を見かけなくなった。入院したのだが、そのまま帰らぬ人となった。いつも溌剌として社交的な奥様の疲れきった表情が、その心痛の深さを物語っていた。

 社会全体の悠久の流れに比して、一個の人間の営みは微々たるものだが、その一つ一つに喜怒哀楽を伴う。地の塩のごとく、大地にあって光る個性・存在価値を残して逝きたいとしみじみ思う。 合掌