失踪課の高城シリーズ第一弾。鳴沢シリーズは一冊読んで、あまり好みでないということにしていたが、アナザーフェイスが結構面白かったので、このシリーズに。主人公は元警視庁捜査一課の敏腕警部。娘の失踪から7年間、酒に溺れ、弁護士の妻とは離婚。警視庁に新しくできた失踪課第三方面室に。室長は阿比留真弓、女性で上昇志向。同僚に明神愛美、捜査一課転属の筈があおりをくっておちこぼれの失踪課に。法月大智、元捜査一課のベテラン。心臓病で無理できずと失踪課に配属。娘は弁護士。元プロ野球選手の醍醐。官僚の父と薬剤会社創業者一族の母を持つ六条舞。陰の薄い森田。これに庶務の小杉という面々。かつて捜査一課で高城の勘と呼ばれた男。7年間の酒の日々から事件を通して動き出す。『蝕罪』は結婚の間近に控えて失踪した青年を追う。そこに別の失踪も。捜査の中で時折失踪したままの娘がいろいろな姿で高城の心に現れる。一人称小説で、あまり好きではないが、刑事の心が見えてくる。一人の人間を追い求めながら、その過去を追っていく。☆☆☆☆。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます