カナリアな日々

百姓になって15年目。補習塾カナリア舎はフェードアウト中。小麦、蕎麦、大豆などを作っています。

日高邸跡と月夜のホタル

2008-06-17 17:32:12 | つれづれなる想い

昨日は、3月に訪れた梅ヶ瀬渓谷(養老渓谷の一つ)へ。
前回、突然雨に降られて断念した日高邸跡へ行くのが目的。


飛び石を伝いながら渓谷を歩くこと約一時間。


ここは120年ほど前、日高誠実という漢学者が50にして官を辞して後、この地に理想郷を築こうと家を建て、私塾(梅ヶ瀬書堂)を開いた場所。



梅を多数植林して梅ヶ瀬渓谷と名づけ、他にも牧畜、林業、養魚などの産業を興そうと計画し居宅の裏に塾を造り、近隣の子弟の教育に打ち込んだそうだ。近隣の市から当時延べ千人を超える生徒達がここへ通ってきたとか。



上は大福山(約1.5Km)。渓谷伝いでも駅までは二時間はかかる。こんな辺境と言える場所にどうして・・・?そして30年もこの場にとどまり、しかも生徒が通ってきたとは・・・。



人間の一心の想いとはすごいものだなとそんなことを考えながらも、にぎりめしを3個も食って樹齢100年を越える大楓の下のベンチでつい横になってしまった失礼な僕。。

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残念ながら梅はあまり根付かなかったようだけど(梅ヶ瀬渓谷という名前だけが残った)、現在は関東屈指の紅葉の名所となっているそうだ。


帰りに久留里のSさん(神主さん)のお宅へ。
初めて奥様ともゆっくりお話できた。
この方、元小学校の先生。



今回の田舎物件探しでも随分お世話になったんだけど、「最後の二年間は生徒の出席率100%達成したのよ」「アス○ルガーの子どもがいたときは大変だった」とか超絶ガンバリズムなことを言い出すので、ちょっとピクっときて「僕は大人のひきこもりだったんです」と、やわらかにかみついてあげました。(笑)
そんな和やかな二時間ほどを過ごした。



夜は(もうへとへとでどうしようかと一瞬迷ったけれど)3日にあけず行っている近くのホタルの里へ。そろそろ最盛期の最終というところか。
特に昨晩は月夜で、渓谷に群舞するゲンジボタルとその上には北斗七星とポラリス、幻想的な光景にうっとり。



そこで、思いもかけない出会いがあった。




ご婦人4人のグループがたまたまいらしたのだけれど、聞くと久留里出身の同級生グループだとか。なんとさっきまでお話ししてたSさんの奥様とも同級生とか。




そのうちのお一人Yさん(この人がなんだかとってもあたたかい人)と一緒にポラリスを探したり、北斗七星やホタルの話などをしているうちに、塾をやっていることや、近辺で広い農地付きの家を探していることなどまで話が及んでしまった。



するとYさんが「亀○なんかはいかがですか?」とおっしゃる。
亀○とは一つ隣の駅で、亀○湖のあるところ。駅から1分のところにYさんのいとこが所有する空き家があるんだそうだ。




そのいとこの方は(仕事の関係で)市原にすでに越し、時々手入れには来ているらしいのだが、その頻度も減りなかなか手が回らなく困っているようだ。
数百坪の田畑が休耕中とか。



僕ら「一度見せて頂きたいです。」
Yさん「そうよね。一度まず見なくては始まらないわね。」




すかさずこいけ、「この人草刈り大好きです。」
Yさん「あら~そういう人がいいわ~」


賃貸でも構わないので、というお話をして



取り敢えず連絡先を交換し、いとこの方に聞いてくれることになった。
はっきりと相手の顔も見えなかった月夜の会話。

さてこのお話いったいどうなるかな。

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