気まぐれ徒然かすみ草

近藤かすみ 

京都に生きて 短歌と遊ぶ

箸先にひとつぶひとつぶ摘みたる煮豆それぞれ照る光もつ

斧と勾玉  内藤明歌集

2005-03-01 20:15:10 | つれづれ
肥え過ぎが命落せしゆゑなるぞ根方に埋める金魚二匹を

凡にして鈍なる壺かきのふまで酒を満たせし空間覘く

あれがそのあれなんだなと言ふ声す一人酒宴のわが声ならむ

うつちやればよきことあらむ指先に探る携帯、鍵、定期入れ

焦点の合はざるまなこ潤みつつ冬の星座の中ゆくわれは

(斧と勾玉 内藤明 砂子屋書房)

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作者40代後半の五百余首をまとめた歌集。
同年代の方だが、女性である私にはよくわからない。
生活の切迫感が違うと思った。

いよいよ題詠マラソン2005が始まった。
お題をざっと見て、これから少しずつ落ち着いて作っていきたい。
参加者あてクイズというのに、予想を出してみたところ、ニアピン賞をいただく。
真剣な作歌の場ではあるが、こういう遊びの部分も含めて楽しみたい。