団塊的“It's me”

喜寿老(きじゅろう77歳)の道草随筆 月・水・金の週と火・木の週交互に投稿。土日祭日休み

おしくらまんじゅう

2023年09月20日 | Weblog

  ♪おしくらまんじゅう、押されて泣くな♪ ラグビーワールドカップの日本対イングランド戦を観ていた時、突然、なぜか子供の時の“おしくらまんじゅう”の遊びと掛け声を思い出した。“おしくらまんじゅう”とラグビーは、比べること自体、馬鹿げているであろう。戦後間もない食料難の時代の痩せた子供たちが、寒さしのぎに押し合いへし合う遊びと、鍛え上げ、その上恵まれた身体を持つ選ばれし15人の運動選手のチームが、相手チームとボールをぶつかり合って取り合うスポーツとでは雲泥の差がある。私が“おしくらまんじゅう”とラグビーを結びつけたのは、体を接触させて押し合う姿からだ。私が子どもの時、“おしくらまんじゅう”は、大勢の子供たちが参加した。2人だけでの“おしくらまんじゅう”なら尻相撲のように尻と尻での押し合いになる。大勢が参加すれば、ラグビーのスクラムの塊のようになった。それだけ大人数の子供たちが、押し合いへし合う。手も足も体も誰かに密着した。子供達のルールとして、手や足は使わないはずだったが、興奮して、終いには、喧嘩の様相だった。寒さ対策には、効果があった。汗をかくこともあった。あの経験から、ラグビーを観ていて、子どもの頃の“おしくらまんじゅう”を思い出したのだろう。

 しかしラグビーは、タフでラフなスポーツだ。今、大相撲9月場所で熱戦が続いている。1対1の相撲では、立ち合いまでに仕切りを3~4回繰り返してお互いの呼吸を整える。相撲は、最も激しい格闘技だと言われている。そのことに異議はない。相撲が個人競技であるのに対してラクビーは、15人対15人の闘いである。それこそラグビー選手は、皆、関取のような体の持主だ。つまりラグビーは、関取が15人集まっていると考えればいい。以前、ラグビーを若い時にやっていた人は、体を触るとすぐに分かると聞いた。筋肉が違うそうだ。私は、ラグビーに向いていない。筋肉質ではない。いわゆる中肉中背のごく普通の体格。運動神経に関して、他人に褒められたこともなく、自分でもスポーツに向いていないと自覚している。何より小心者で、他人と全力でぶつかり合うことなど想像さえできない。

 カナダ留学時代、アメリカンフットボールを体育の授業で経験したが、変てこなイビツなボールの取り扱いに戸惑った。アメリカンフットボールもラグビーもボールの形は同じである。ルールなど知らずにプレイして、ボールをパスされた途端、タックルされた。その恐怖心から、以後絶対にボールの近くに行かないよう逃げ回っていた。

 先日、孫の高校サッカー選手権大会の東京1次予選を応援に行った。サッカーコートがやけに広く感じた。子どもの頃、すごく大きく感じた物でも、大人になって見ると結構小さくて驚くことがあった。コキロク(古稀+6歳)になって、サッカーコートがあれほど大きく見えるのは、老いた証拠か。

 ラグビーワールドカップ観戦は、大相撲観戦と同じくらい楽しみだ。前回のラグビーワールドカップの時、テレビを大画面のモノに変えた。迫力ある試合を大画面で楽しめた。今回、会場がフランスで、時差のせいで、ライブの実況放送は、ほとんど観られない。録画したり、You-tubeのダイジェスト版を観ている。

 “おしくらまんじゅう”しかやったことのない私だが、力一杯日本を応援したい。

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