団塊的“It's me”

喜寿老(きじゅろう77歳)の道草随筆 月・水・金の週と火・木の週交互に投稿。土日祭日休み

おはぎと豚汁

2008年02月03日 | Weblog
 今日の昼は、散歩の途中で“おはぎと豚汁セット”420円を食べた。小さなちっともハイカラでない普通の食堂である。

 おはぎはアンコ、キナコ、ゴマのどれにするかを注文で聞かれる。私はキナコをたのんだ。小さな盆に大きなおはぎ一個と豚汁のフタつきの椀が乗っている。椀のふたをとると、ニンジン、ごぼう、大根、コンニャク、里芋、豚肉がていねいに行儀よく入っていた。切り方を見れば、いかにこの店の主人が丁寧でまじめな人かよくわかる。

 プ~ンと漂う煮込まれた野菜の穏やかで恥ずかしがっているような匂い。落ち着く。でっかいおはぎと適度な盛りの豚汁。すこし遅めの昼食だったが、この店に決めて良かった、という満足感が心地よい。私のようなひとり客が3人だけだった。それぞれなぜか“おはぎと豚汁セット”を静かに納得して食べていた。おはぎが全員キナコだった。

 また来ようと思う。古い形態の伝統的な商売が次から次へと消えてゆく。“従業員急募”の張り紙がだいぶ色あせていた。おじさんと娘さんらしき人、二人だけで切り盛りしている。次は絶対にゴマのおはぎを注文するぞ。

(写真:おはぎと豚汁セット)
差し替え2月7日分

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