備前焼 やきもん屋 

備前焼・陶芸家の渡邊琢磨(わたなべたくま)です。陶芸、料理、音楽、路上観察……やきもん屋的発想のつれづれです。

路上観察 @和気町

2015-10-22 18:59:30 | 路上観察


先日、我が町内(といっても車で15分ほど離れた場所)でクラフト&産直市的なお祭りがありました。
「商店街の空き店舗や空き地を利用して町に人を呼ぼう」的なイベント。いろいろツッコミどころ満載の企画でした。(´・_・`)


一応、目玉は『旧大國家住宅(きゅうおおくにけじゅうたく)』だそうで、初めて行きました。
いわゆる田舎の旧家です。このあたりは旧山陽道から離れる為、武士階級の方々は本陣代わりの宿として利用し、ここから池田藩墓所や閑谷学校視察などに出向いたようです。

その名残として、家の真ん中に茶室があったり、


池に張り出す風雅な広縁があったりします。


しかし、裏に回ると……。┐('~`;)┌

古いのではなく既にボロい。修復費が無いので、基本放置状態だそうです。草刈はしてましたが。
屋根ワラは角が丸くなり、本瓦の隙間から植物がアレコレと。おそらく雨漏りし放題でしょうな。大きな土間や下屋は見ていると危険さえ感じるレベルでした。

総じて国指定である事が、色々な面でアダになっている気がしました。


さて、充分に堪能した後に、おまつりエリアへ。
アート作品と称する敬老会、婦人会、孤高の趣味人の力作がずらり。その隙間に展示されている知り合いの面々へご挨拶を兼ねてウロウロ。
展示場で、お行儀が宜しくないお年寄りをやんわりと叱責せねばならない緊急事案もありましたが、基本、和やかな雰囲気でした。まぁ、和やか過ぎて身内以外のお客さん動員数が定かでは御座いませんが。


さておき、我が町内とはいえ歩いた事がないエリアなので、これまた『路上観察ネタ』の宝庫でした。

以下、ご報告。


『VIP対応なカラオケ屋』

「閉まっていても営業してる」けれど「予約しろ」というカラオケ屋さん。呑んでいてカラオケがしたくなっても夕方6時までに予約しないとダメ。むしろ呑む前から歌う気マンマンな人は予約して下さい。そんな人は知らないけど。
お客さんがVIP扱いされるのではなく、店主がVIP。


『過保護なガス管』

よほど大事なのでしょう。金属の縁飾り付き。ガス管の足元にはイケズ石まで置いてあります。


『親切な電線』

「触るな危険」をその造形で端的に示している秀逸なデザイン。オーラさえ感じる。


『常温氷柱』

外壁の吹きつけ施工時に作り出したツララと思われる。かつては超絶技巧な鏝絵が職人の腕の見せ所であったが、現代版『伊豆の長八』として超絶リアル氷柱を目指したのであろうか?
夏でも溶けずに涼感を誘うという洒落がステキ。


『正方形の駐車場』

ほぼ正方形な区画の駐車場。『駐車場は長方形であるべき』という合理性の名のもとでの思い込みに、一石を投じるアンチテーゼにドキッとさせられた。


いやはや、『アート作品』を横目に路上観察しただけでこれほどの成果があるとは! レベル高し!
丁寧に見ていけばまだまだある気がします。恐るべし我が町内です。


ひとまず、最近の成果としてのご報告でした。 (← ニーズはあるのか……)














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