ひとり言 ひとつふたつ詩集

沖縄から詩をつぶやきます。

2021-03-11 23:04:10 | 日記
                           陰


                    風は
                    軽やかに
                    暖かく
                    春

                    突き刺していた空気は
                    真ん丸く
                    棘が消え
                    
                    と
                    夢を見る
                    この閉ざされた
                    空間は
                    息苦しい

                    半分の顔
                    遠ざかるとなりの人は
                    なつかしそうに
                    そっと声をかけるのだ

                    2mの遥か向こうにいる
                    同じ
                    培地に
                    生えてくる
                    にょきにょき
                    ばい菌

                        青い空の下で
                        凍えたこころを
                        抱えている
                        きみを
                        どうやって
                        あたためるか
                        あたたかい
                        なみだひとつを
                        あげよう
                        あのすざましい
                        画面を
                        直視できない
                        よわい
                        わたしにできることは
                        ただ
                        ふるえて
                        なみだを
                        ながすことだけだから
                        
                    
                    

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